【業界動向】

米VMWareと米NSA、バーチャルマシン安全性強化のための共同研究を発表

■URL
http://www.vmware.com/news/releases/nsa_pr.html

 米VMWareは31日、米国国家安全保障局(NSA)と「VMWare」のバーチャルマシンテクノロジーの安全性を強化し、確認するための共同研究と共同開発を行なうことで合意したことを明らかにした。

 VMWareは現在LinuxやWindows2000上に全く異なる仮想のマシン(バーチャルマシン)を構築し、その中でホストOSとは全く異なるOSを動作させる事のできる環境を開発・販売している。

 NSAは、情報の漏えいや外部からの侵入を避けるために、セキュリティーを強化したバーチャルマシンを使ってアプリケーションを利用したり、バーチャルマシンを通して外部のネットワークにつないで利用する、という「NetTopプロジェクト」を計画している。VMWareとの共同研究はこのプロジェクトの一環となる。VMWareは、このNSAとの共同研究を通じて自社の製品のセキュリティーを強化し、いずれは将来の製品ラインに反映させたいと考えている。

 NSAで情報の信憑性に関する研究を担当しているPaul Dittelli氏は「国家の安全保障に携わっている人々も、常に商業用をソフトウェアを利用する必要に迫られており、セキュリティーの問題へ回避しながらその機能を利用するために、われわれは現在彼らに対して異なるアプリケーションのためには異なるコンピューターを使うように要求せざるを得ない。セキュリティーを強化したバーチャルマシンは、我々の顧客が商業用ソフトウェアを安全に使えるための実際的なセキュリティーソリューションを提供するための重要な部品となるだろう。われわれはVMWareのテクノロジーに感銘を受けており、この共同研究が成果を上げることを期待している」とコメントした。

 こうした共同研究を通して企業や一般利用者もいつかバーチャルマシンを使った安価で使いやすいセキュリティーソリューションの恩恵を受けられるかも知れない。

(2001/2/1)

[Reported by taiga@scientist.com]


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