【業界動向】

日テレ他、コンテンツ保護・管理システムのビジネス検証実験を5月に開始

■URL
http://www.b-bat.co.jp/

検証実験のサンプル画面
 ブロードバンドビジネスフォーラムおよび株式会社ビーバット企画(以下B-BAT)は、日本テレビなどと共同で、コンテンツ配信に必要なID管理や不正利用対策などの機能を持った「コンテンツ保護・管理システム」を開発したことを発表した。また同システムを利用した実験を、この5月から開始することも明らかにした。

 ブロードバンドビジネスフォーラムは、著作権保護管理システムや収入分配システムなどを提供し、インターネット上での映像コンテンツの流通促進を図るため、日本テレビ・NTT-ME・NTT東日本が中心となって設立したフォーラムだ。ビーバット企画はフォーラムの事務局を務める企業。昨年秋の設立以降、各メディア企業に参加を呼びかけ、現在では213社がフォーラムに参会している。
 今回発表した「コンテンツ保護・管理システム」は、高度な電子透かしと暗号カギを用い、コンテンツ保護と配信管理を可能にした点が特徴だ。電子透かしの強度を変更することで、動画へデータが変更・また改ざんされた場合も、透かしから不正使用を判別できるという。さらにコンテンツ収入を分配できる「収入分配システム」も追加されるという。
発表では女優の田中美奈子さんがキャラクターと登場

 5月から開始するビジネス検証実験では、コンテンツフォルダー85社(2月13日時点)とともに、各システムの有効性や、ユーザーから求められるコンテンツを検証する。約2ヶ月間の無料期間を経て、夏には課金サービスでの検証を開始する予定だ。当面コンテンツはストリーミングのみで提供する形を予定している。
 B-BATの柴田宏二社長はこの実験について、「ブロードバンドコンテンツの実用実験をこれだけの規模で行なえるのは世界初ではないかと思う。この実験で、コンテンツフォルダーの不正利用に対する恐怖感を取り除けることを期待している」と述べている。なお、具体的な番組は現在まだ決まっておらず、コンテンツの価格は100円単位から数千円までの幅で検討中だという。

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(2001/2/13)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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