【新製品】

米HPが超小型JavaVM「MicrochaiVM」を発表~QUALCOMMのBREWに移植

■URL
http://www.hp.com/hpinfo/newsroom/press/12feb01c.htm
http://www.hp.com/go/embedded/

 米Hewlett-Packardは12日、同社が開発したSunのJavaVMと互換のVMである「HP ChaiVM」を超小型機器に移植できるようにした「HP MicrochaiVM」を発表した。これはSunが発表した「KVM」と同等の位置にある製品と思われ、MicrochaiVMを実装することで、携帯電話、ページャー、PDA、POSターミナルなどでJavaアプリケーションを実行する環境を構築できる。

 MicrochaiVMは、「CLDC」仕様(CPU能力やメモリ容量、電池消費量などが制限された携帯端末向けの基本ライブラリ)と互換性がある。また、ユーザーインタフェイスなどの仕様「MIDP」もサポートする予定だ。MicrochaiVMの要求する最小のメモリ容量は37KBのROMで、CLDCを実装した後では128KBのROMを必要とする。

 またHPでは、QUALCOMMのBREW環境にMicrochaiVMを移植することも発表した。BREWはQUALCOMMが開発した、携帯電話でアプリケーションを実行するためのオープンなプラットフォーム。QUALCOMMの副社長Peggy Johnson氏は「これらの環境を統合しようとする我々の努力が完成すれば、MicrochaiVMはBREWに対応した携帯機器でJavaアプリケーションを実行するための推奨環境となるだろう」とコメントした。

 MicrochaiVMのデベロッパーリリースはすでに公開されており、正式なリリースは今年第2四半期、MIDPに対応したMicrochaiVMの発表は第3四半期となる予定だ。現在対応している環境はLinux、PalmOS、PocketPC、の3つ。HPではデバイス製造業者がMicrochaiVMを移植、実装し、カスタマイズするためのコンサルティングサービスを提供する。

(2001/2/13)

[Reported by taiga@scientist.com]


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