【音楽配信】

音楽著作権管理事業に民間会社が参入~インターネット音楽配信などを対象に

■URL
http://www.elicense.co.jp/

 株式会社イーライセンスは、3月中旬から音楽著作権管理業務を開始する方針を明らかにした。同社は、豊田通商株式会社、株式会社博報堂、株式会社NTT-MEコンサルティングなどの出資により2000年10月に設立された会社。音楽著作権の管理・仲介事業は、これまでほぼ60年以上に渡り社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)が独占的に行なってきたが、ここに民間の企業が参入することとなった。

 新会社では、主にインターネット上で配信される音楽著作物などについて、著作権保有者に代わり著作権使用料を徴収し分配する。管理委託や楽曲登録、使用状況確認、各種問い合わせなどは同社のサイト上から手続きができるようにする。また、著作権使用料率については「上限設定」を採用し、「プロモーション目的の利用には料率を低くする」といったように柔軟に対応できるようにする。また、手数料は、JASRACによる料率より低く設定する予定だという。

 なお、イーライセンスの社長を務める三野明洋氏は、1998年4月に文化庁に対し音楽著作権管理仲介業務への新規参入を申請して話題となった「ミュージックコピーライトエージェンシー(MCA)」の中心人物。MCAはその後申請を取りやめたが、音楽著作権管理業務への参入規制緩和をにらみ、再度JASRACの独占体制に風穴を開ける存在として登場してきた形だ。なお、JASRACについてイーライセンスでは、音楽著作権管理システムの運用なども含め「協調していきたい」としている。

(2001/2/22)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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