【調査結果】

ブロードバンド・ネットワーク社会は2005年に到来~NRI調査結果

■URL
http://www.nri.co.jp/news/2001/010308.html

 株式会社野村総合研究所(以下NRI)は、「情報ネットワーク社会に関する調査」結果を公表した。調査では、あらゆる情報機器が広帯域ネットワークに結ばれ誰もがいつでもどこでも情報をやり取りできる「ユビキタス・ネットワーク社会」が2005年までに到来すると予測、同社会における生活者の変化について展望している。

 ブロードバンドネットワーク利用については、映画を週に6本以上鑑賞する映像ヘビーユーザーの66.2%がブロードバンドネットワークを利用したいという結果となり、必ずしもインターネットの利用度が高いとはいえない映像ヘビーユーザー層も高い利用意向を示している。NRIでは、ブロードバンド時代には映像ヘビーユーザーの流入によりネット人口の更なる増加が期待され、今後映像コンテンツはブロードバンドサービスの中で有望としている。

 また調査では、ユビキタス・ネットワーク化によってPC利用が前提であったネットワークへの接続が大きく変化する点にも着目している。メール送受信利用端末を調べたところ、固定PCが82.4%、携帯電話40.1%、モバイルPC29.8%、携帯情報端末6.1%、携帯メール端末4.2%。NRIでは、携帯端末でのメール利用が進み、より簡単便利な送受信方法に電子メールの利用方法が変化していることが伺えると分析している。

 さらに、ユビキタス・ネットワークによりECにおける消費者行動にも変化が現われるという。3~5時間インターネットを利用するユーザーの過去1年のオンラインショッピングの平均額は約4万円で、平均的ユーザーの数倍となり、ネット利用が進むにつれてECへの抵抗感が排除されていくことが分かる結果となった。

 今回の調査結果を踏まえ、NRIでは、すでに従来のインターネットとは明らかに異なる利用が先進ユーザーの中では始まりつつあると指摘。ユビキタス・ネットワークの進展によりITは一気に生活に密着したものとなり、ECにおける消費者行動に活路を与えるほか、新しいタイプのパーソナルなコミュニケーションやブロードバンドによる映像利用など新たなアプリケーションも広がると予想している。

 調査は、予備調査でインターネット・携帯電話・映像利用の3つの側面で利用が多かった首都圏の15~69歳の男女を対象に郵送調査方式で2001年1月23日~2月7日まで行なわれた。サンプル数は、310サンプル。

(2001/3/9)

[Reported by moriyama@impress.co.jp]


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