【業界動向】

アパレル業界のIT化を図る「コロモ・ドット・コム」

■URL
http://www.coromo.com/

コロモドットコム  オンワード樫山、三陽商会、NTT-Xなど12社は、共同で新会社「株式会社コロモ・ドット・コム」を設立することを発表した。
 これは日本のファッション産業の競争力を世界的に強化し、また構造改革を実現するためのIT戦略企業となる。IT化が遅れているファッション業界へネットワークインフラや共同ITプラットフォームなどを提供することによって、業界全体の活性化を図ろうという狙いがある。株式会社オンワード樫山の馬場彰会長が取締役会長、株式会社三陽商会の中瀬雅通会長が取締役副会長となり、代表取締役社長には元NTT-Xの斉藤恒夫氏が就任する。

 コロモ・ドット・コムでは、出資企業のそれぞれが持つ企画、製造、流通などのノウハウを集結し、総合的なIT関連サービスを展開する。まずファッション産業に関わる企業や個人を対象に専用サイトを開設、ファッション企業・団体の総合ディレクトリーや業界向けコミュニティを設置し、情報の共有・交流を図る。また中小企業を対象に、ネットワーク環境や社内情報システムのASP提供を行ない、企業内の情報化を促進する。これは約2万という中小のアパレル企業をまずターゲットにするほか、大手企業に対してはアウトソーシングでの対応も行なうという。さらに企業間を結んで、共同サプライチェーンマネジメント(SCM)事業を展開し、業界全体の効率化を図る。これらASP事業やSCM事業は「希望の利用パッケージを選択できるようにし、中小企業でも導入しやすい価格で提供する」(斉藤社長)方向だ。

 まず6月からメールマガジンの配信を開始し、今秋から本格的なサービスを順次開始していく。サービスの一部は有料の会員制とし、1年で法人会員を1,000、また1万人の個人会員の獲得を目標にする(ID数では計10万件)。収入は約7割をASP事業やSCM事業から、残りを会員料金からとし、3年後に約30億円の売上げを目標とする。

コロモ・ドット・コムの出資企業
(株)オンワード樫山 帝人(株) (株)三陽商会
(株)丸井 (株)サンエー・インターナショナル 三井物産(株)
■(株)ファイブ・フォックス 三菱商事(株) (株)ワコール
住友商事(株) 東レ(株) NTT-X

(2001/3/28)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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