【業界動向】

米レコード協会、米Napsterにフィルタリングを強化するよう要請

■URL
http://www.Riaa.com/PR_story.cfm?id=394

 米レコード協会(RIAA)は27日、米Napsterが導入した「旧式の」フィルタリングシステムに存在する問題の概要と、「優れた」フィルタリングを導入するかシステムを改善するよう要請する書類を米連邦地裁に提出したと発表した。

 RIAAは、Napsterがファイル名に基づいて楽曲をフィルタリングしていることで、多くの問題が生じていると指摘。Napsterは現在、アーティスト名と曲名の組み合わせでフィルタリングしているが、実際には、アーティスト名や曲名、アルバム名だけを入力することで回避できると指摘している。例えば、Stingの「Fields of Gold」を検索する場合、両方を入力すると見つからないが、どちらか一方を入力すると簡単に見つけられるといった具合だ。

 さらに、正確なアーティスト名と曲名は遮断されるが、これらが不正確だと検索できる場合もある。Napsterは相応の変名ファイルを遮断すると主張しているが、明らかにそうはなっていないとしている。

 RIAAは、Napsterが「デジタルチェックサム」を使って特定の楽曲を遮断する能力を持っているはずだと指摘。固有のチェックサムを収集して特定する機能が、既にNapsterのシステムに組み込まれているという。チェックサムは、コンピューターファイルを特定するのに使われる数値で、これによりファイル名によらずにMP3ファイルを特定することができる。RIAAは、Napsterはわずかな手間でこれをフィルタリングシステムに実装できるはずだと訴えている。

 また、Napsterがこのような効果的なフィルタリングシステムを自発的に導入しないなら、裁判所が命じるよう、RIAAは求めている。このようなシステムを導入することで、許可を得た音楽作品のみを交換できるようになり、他の作品の交換を禁止できるとしている。

(2001/3/28)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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