【業界動向】

著作権管理機能を備えたP2Pサービス「Scour Exchange」のβ試験開始

■URL
http://betainfo.scour.com/

 米CenterSpanは26日、米Scourの技術に同社の著作権管理技術を組み込んだ、P2P型のマルチメディア交換サービス「Scour Exchange」のベータ版をリリースしたと発表した。限られたベータテスターを対象にシステムの試験を開始する。正式なサービス開始は2001年後半の予定で、これまで事前登録した30万人のユーザーにサービスを提供する予定だ。さらなるユーザーの拡大に向けて、ベータ試験中にも事前登録を受け付ける方針。

 ベータ試験用には、米EMusicや米Moonshine Music、米FILMSPEEDなどが限られた量のコンテンツをライセンス供与する。ユーザーはベータ試験中、全てのファイルを無料でダウンロードすることができる。正式サービスの開始時には、有料サービスへと移行する予定だ。なお、ベータ試験では、著作権保護管理機能を備えたコンテンツ配信のインフラをテストし、ユーザーからの意見をフィードバックして、サービス開始に向けて調整を行なう。

 CenterSpanは昨年12月、米映画協会(MPAA)や米レコード協会(RIAA)からの著作権侵害訴訟によって業績が悪化して倒産した米Scourの資産を取得した。CenterSpanのFrank G. Hausmann会長兼CEOは「ベータ試験の開始は、当社にとって重要な出来事だ。当社は著作権を保護した合法的なP2Pデジタル配信サービスを、初めて市場に投入する。これは、コンテンツ所有者と関係を築いて、一流のコンテンツを提供するための重要なステップだ」と語っている。

◎関連記事
米CenterSpan、倒産した米Scourの資産を落札

(2001/3/29)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


INTERNET Watchホームページ

INTERNET Watchグループinternet-watch-info@impress.co.jp