【調査結果】

過半数が当局による電子メール傍受に賛成

米国成人の大多数が児童ポルノを懸念~米国調査

■URL
http://pewinternet.org/reports/reports.asp?Report=32&Section=ReportLevel1&Field=Level1ID&ID=117

 インターネットが米国社会に及ぼす影響を調査している非営利組織の米Pew Internet and American Life Projectは2日、インターネットにおける犯罪行為に関する意識調査の結果を発表した。同調査は2月1日から3月1日にかけて実施されたもので、インターネット利用者1,198人を含む2,096人の米国成人から回答を得ている。同調査によると、米国人が最も懸念しているのは児童ポルノで(92%)、50%はインターネット上で最も憎むべき犯罪だと答えている。

 その他の懸念事項として、インターネット上のクレジットカード情報盗難(87%)、インターネットツールを用いて大規模な破壊活動を行えるテロリストの組織化(82%)、インターネットが広範な詐欺行為に使われること(80%)、ハッカーによる政府ネットワークへの侵入(78%)、ハッカーによる企業ネットワークへの侵入(76%)、コンピューターウィルスを送る犯罪者(70%)、などが挙げられた。

 これらに対する懸念は、FBIなどの司法当局に犯罪と疑わしい電子メールを傍受する権限を与えることを支持する要因ともなる。FBIが疑わしい電子メールを傍受することに賛成すると回答したのは過半数の54%で、反対と答えたのは34%。

 また調査では、米国人は、新法を制定し、司法当局が電子メールを傍受する方法を規定することを支持しているいう結果が出た。14%は、電話の傍受に関する法律ではインターネット通信を十分にカバーできないと考えており、62%は政府機関から一般市民のプライバシーを確実に保護できるよう新しい法律を制定すべきだと考えている。

 なお、FBIの電子メール傍受システム「Carnivore」について聞いたことのある人は比較的少なく、その是非について意見はまっぷたつに分かれている。Carnivoreについて聞いたことのある人の45%は、FBIの犯罪捜査に新しい手段を提供するとして賛成しているが、同じく45%は一般市民の電子メールが傍受されるとして反対している。

(2001/4/3)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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