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【業界動向】

ソフトバンクネットワークス、電灯線通信システムの合弁会社設立へ

■URL
http://www.softbank-net.com/
http://www.nSine.com/

 ソフトバンクネットワークスは、建物内の電灯線を利用した通信システムを扱う新会社「エヌサイン・パワーネット株式会社(仮称)」を5月にも設立する。4日、電灯線通信システム開発の英nSine社と合弁会社を設立することで基本合意したと発表した。

 nSine社では、電灯線通信システムとしては超低価格(数ドル程度)の小型チップセット「nPlug」を開発している。nPlugを搭載したアダプターをパソコンにつなぎ、電源コンセントに差し込むだけで、2.5Mbpsから最大40Mbpsの家庭内LANが構築できる。また、オーディオや冷蔵庫、エアコンなどの家電製品に搭載すればホームオートメーションも可能になり、さらにホームセキュリティシステムへの応用も期待されているという。エヌサイン・パワーネットでは、日本とアジアにおける電灯線通信システムの商品化やマーケティングを展開する。

 建物内に敷設されている既存の回線を利用してネットワークを構築できる規格としては、電話回線を利用したHomePNAがあり、すでに国内でも商品化されている。これに対して電灯線通信システムは、電源と通信を1本のケーブルでまかなえるという点や、ほぼすべての部屋には電灯線が敷設されているという点でアドバンテージがある。

 しかし、国内では電波法の規制により、電灯線通信で利用できる周波数が制限されており、現状では上記のような通信速度を実現するのは難しい。今後、国内で電灯線通信システムが商品化されるかどうかは周波数の開放しだいと言えるが、すでに社団法人電波産業会が今月中にも検討会を設置する予定があるなど、規制緩和に向けた動きも出てきている状況だ。エヌサイン・パワーネットでは、こういった動向を見据え、来年以降の本格的事業化を目指すとしている。

(2001/4/4)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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