【業界動向】

米2netFX、インターネットを使ったHDTV送受信を実演

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http://www.2netfx.com/
http://www.2netfx.com/pdf_files/hawaii_PR.pdf

 米2netFXは9日、放送関連の展示会「NAB(National Associations of Broadcasters)」の会場でインターネットを通してデジタルハイビジョンコンテンツのマルチキャスト放送を実演した。この公開実験は、ハワイ大学マノア校に設置された2netFXのマルチキャストサーバー「Thundercast HDTV/IP v3.5 Server」と、北カリフォルニアのNASA基地に設置したデジタルハイビジョンコンテンツ再生プレーヤー「StreamRider HDTV Player」を20Mbpsの回線で接続して行なわれたものだ。

 Thundercast HDTV/IP v3.5 Serverは、インターネット2回線を使って10Mbpsから50Mbpsの速度で生中継をしたり、事前に録画されたビデオのオンデマンド放送を行なうマルチキャストサーバーである。また、StreamRider HDTV Playerは、さまざまなサーバーから送信されてくるMPEG1・2・4の画像を視聴できるようにするプレーヤーだ。

 この実演を担当した2netFXのプロダクトマーケティング部長Robert Gilbert氏は「これはデジタルハイビジョンコンテンツを送受信するための新しい方法を提供するもので、研究機関、教育機関、政府機関、一般企業などの組織でも、また一個人でもデジタルハイビジョンコンテンツの放送を行なうことができるようになる。もはや放送局が足並みをそろえて高品質のオーディオビデオを提供するデジタルハイビジョン放送が始まるのを待っている必要はないのだ」とこの実験の意義について説明した。

 また実験に参加したハワイ大学の研究者Brian Chee氏は「2netFXは医療用画像送信やビデオ会議、高解像度のリモートコンピューターイメージングを行なうためのソリューションを提供する最初の会社となった」と述べ、この技術にさまざまな応用があることを指摘している。

 2netFX社は1996年に設立され、イントラネットやブロードバンドを利用したHDTV放送のためのソフトウェアを開発している。

(2001/4/10)

[Reported by taiga@scientist.com]


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