【業界動向】

10Mbpsの家庭用無線ネットワーク仕様「HomeRF 2.0」が承認

■URL
http://www.homerf.org/data/press/homerf/homerf20_ratification_50201.pdf
http://www.homerf.org/

 家庭用無線ネットワーク規格「HomeRF」を策定する団体「HomeRF Working Group」は2日、規格の新版「HomeRF 2.0」を承認したと発表した。HomeRFは家庭内のコンピューターや電話、AV機器などを無線ネットワークで接続するための技術。新版では最高伝送速度を10Mbpsに高速化した。

 HomeRF 2.0では、高速化に加えて音声通信の品質を向上し、電話機やPDA、PC、音楽機器などさまざまな機器を伝送する音声やデータ、ストリーミングメディアなどを統合できるようにした。さらに、電子レンジやコードレス電話、Bluetooth対応機器など、家庭内の機器からの干渉を防ぐ機能を備えている。

 このほか、HomeRF 2.0の特徴としては、ストリーミングメディアを優先的に取り扱うサービス品質保証(QoS)、128ビット暗号への対応、ローミング機能、下位互換性などが挙げられる。

 同団体の参加企業が、今週米国で開催されるイベント「CONNECTIONS 2001」および「Networld+Interop (N+I) 2001」において、HomeRF 2.0仕様に基づく技術を初披露する予定だ。5月9日に米シアトル開かれる「CONNECTIONS 2001」では、米Compaqや米Motorola、米Proxim、米National Semiconductor、独Siemensなどが無料セミナーで講演する予定。また、5月8~10日に米ラスベガスで開かれる「N+I 2001」では、米Proximがデモを行なう予定となっている。

 同様の無線ネットワーク技術としては、パソコン用の「IEEE 802.11b」が普及し始めており、また、携帯機器向けの近距離無線技術「Bluetooth」が間もなく本格的に投入される見込みだ。HomeRF仕様はこれらの仕様と棲み分けるのか、あるいは標準化を巡る競争が激しくなるのか今後の動向が注目される。

(2001/5/7)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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