【イベントレポート】

ITビジネスの創出をめざすイベント「ビジネスショウ 2001 TOKYO」が開幕

■URL
http://bs.noma.or.jp/

大勢の来場者で賑わう会場

 社団法人日本経営教会および東京商工会議所が主催する「ビジネスショウ 2001 TOKYO」が22日、東京ビッグサイトで開幕した。53回目となる今回は、「21世紀―ITが創るビジネスと生活」をテーマに掲げ、600の企業・団体が出展している。会場は「ビジネスソリューションゾーン」「モバイル&ネットワークゾーン」「ソフト&情報サービスゾーン」「サプライ&パーツゾーン」「デジタルライフゾーン」の5つのゾーンで構成されている。また、テーマ企画として「ニュービジネスモデルフェア」や主催者企画展「テレビ会議&テレビ会議システムコーナー」など、多彩な展示も行なわれている。

 会場の注目は、やはり「モバイル&ネットワークゾーン」に集まった。携帯電話各社のブースでは、最新のサービスや端末を展示しているため、大勢の来場者が訪れ、実際に端末を触ったり、熱心に説明に聞き入っている姿が目立った。また、最近人気急上昇中のPDA関連が展示されているブースも、来場者の人気を集めており、携帯情報端末への注目度が露呈された形となっていた。

J-Phoneブースの説明に聞き入る大勢の来場者 CASIOのGPS内蔵ウォッチ

 今回は、インターネット関連の展示に焦点をあててレポートする。NTT東日本のブースでは、今後発売が予定されているブロードバンド関連製品がいくつか参考出展されていた。6月に販売予定のブロードバンドワイヤレスルーター「Web Caster FT5000(仮称)」はアクセスポイントとステーション間を最大11Mbpsでの通信を可能とするLAN機能を搭載しているワイヤレスルーターだ。パソコンの接続はLAN配線やLANボードが無くても2種類(USBタイプ/カードタイプ)の子機で接続可能で、最大接続数は10台。また、難しいLANの設置やインターネットの接続設定も「イージーアシスタント」機能などで容易にしている。

 さらに、3月より、渋谷を中心とした地域でトライアルが行なわれているAWA無線技術と光IPネットワークを使ったブロードバンド環境「Biportable」向けのPDA一体型無線端末「Biportable PDA」とカード型無線端末「Biportable 無線カード」も展示されている。「Biportable PDA」はBiportable無線モジュールを内蔵した一体型携帯端末で400kbpsの動画を再生できる。NTT東日本では、外出先で音楽ビデオや映画を楽しんだり、映像つきの伝言メッセージを送るといった用途で利用できるとしている。なお、「Biportable 無線カード」は最大36Mbpsの高速アクセスが可能で、スポーツや動画ニュース、通信教育などオンデマンド型サービスや遠隔授業などの双方向型サービスに利用が期待できるという。

 このほか、7月上旬発売予定の高品質映像符号化装置「MPEG-2 ビデオエンコーダー<VE-1>」および高品質映像複合化装置「MPEG-2 ビデオデコーダー<VD-1/VD-2>」も参考出展されていた。会場ではこれら2製品とサーバー製品「サザンクロスminiSERVER CQ-3J」を利用した映像配信システムのデモが行なわれていた。ビデオエンコーダー「VE-1」で符号化された映像は高速IPネットワークを経由し、再生する側のデコーダー「VD-1/VD-2」で複合化(復元)し、映像を再生できる。また、複数箇所へのライブ配信や、データの蓄積も可能だという。

Web Caster FT5000本体
Biportable PDA
Biportable 無線カード
映像配信システムのデモ
 

 また、6月に開始を予定している固定電話からインターネットの各種サービスやメールの送受信が行なえる新サービス「Lモード」向けの端末も展示されていた。端末に触れられるだけでなく、サービスを一足先に体験できるとあって、多くの来場者がつめかけていた。また、シャープのブースでも、「Lモード」対応端末と、日本テレコムの固定電話によるインターネットサービス「J-web」対応端末が展示されていた。固定電話によるインターネットサービスは、iモードほどの爆発的普及は期待できないとは思われるが、来場者の反応を見ている限り上々のスタートが切れるかもしれない。

賑わうLモード体験コーナー
ICカード公衆電話
Lモード対応端末
J-web対応端末

次世代インターネットレンジ

 このほかシャープの「次世代インターネットレンジ」にも注目した。これは、シャープが同社ホームページで提供している「365日のレシピ」データをSDカードで保存し、SDカードをレンジの差込口に差し込むことで、メニューの材料・手順・レシピデータが取り込めるものだ。もちろん入れ替えも簡単なので、家族にあった新しいメニューを手間無く自動調理できる。発売について「来年の春ぐらいには」(担当者)と話しており、早期の発売が望まれる。

 「ビジネスショウ 2001 TOKYO」の会期は5月25日まで(22、23日は招待日。一般公開日は24、25日)、入場料は無料。

(2001/5/22)

[Reported by moriyama@impress.co.jp]


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