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■URL
http://www.lineo.com/news_events/announcements/2001/06.04.html
米Lineoは4日、LinuxとJavaに基づいたオープンスタンダードのソフトウェアプラットフォーム「Embedix Plus for Smart Handheld Devices」を提案した。これは著しいペースで増大し続ける組み込み機器、ハンドヘルド機器市場において容易にPDAやハンドヘルドデバイスを設計できるようにすることを目標としたもの。Opera Software、Insignia Solutions、Trolltechらの企業が賛同しており、このプラットフォームのためにソフトウェアを提供することを明らかにしている。
このソフトウェアプラットフォームには、「Lineo Embedix SDK」、「Insignia Jeode JVM Technologies」、「Trolltech Qt/Embedded GUI」、「Opera 5 for Linux Web Browser」が同胞される。
「Lineo Embedix SDK」は、Linuxを使った組み込みソフトウェアを開発するための開発環境で、小さいメモリーで動作する柔軟なソフトウェアを開発コストを増大させずに開発できるようにする。Insigniaの「Jeode JVM」は、Javaアプリケーションを実行するための環境で、同社では他のバーチャルマシンを使うよりも6倍以上速くアプリケーションを実行できるとしている。また、「Qt/Embedded」は組み込み機器用のGUIアプリケーションフレームワークで、リソースが少なくても動作し、外見を自由にカスタマイズできるツールキットだ。そしてOperaのブラウザーは要求するメモリーが少ないほか、サイズが小さく、カスタマイズも可能。ブラウザーとしておよそ必要なすべての機能も備えるというメリットを持つ。
特にこのソリューションにJava実行環境が含まれていることで、設計したスマートデバイスやPDA上でサードパーティー製の無数のJavaアプリケーションを実行できるほか、ハードウェアのアーキテクチャーが設計段階やバージョンアップの段階で変わった場合にもその上で動作するJavaアプリケーションへの投資を無駄にせずに済む、という大きなメリットがある。
これらのソフトウェアソリューションを組み合わせることで新しくスマートデバイスやPDAを開発する企業は、今までのようにどのソリューションが最適かを検討し設計する時間を省き、開発スピードを早めることができるという。LineoのCEOであるBryan Sparks氏は「我々の狙いはデバイスの製造業者が迷うことなく、すぐに彼ら自身の組み込み機器を開発することができるようにし、開発者の貴重な時間と努力を守ることにある」とこのソリューションの意義を強調した。
(2001/6/5)
[Reported by taiga@scientist.com]