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■URL
http://www.goo.ne.jp/help/info/n_release/n_010605.html
株式会社エヌ・ティ・ティ エックスと株式会社三菱総合研究所は、法政大学経営学部小川孔輔研究室と共同で「1万人のインターネットショッピング意識調査」をまとめた。調査では、消費者が発信する生の体験談「おすすめ情報」が他の消費者の購買意欲を高めるとしている。
調査は、2000年9月29日から10月16日まで、「gooリサーチ」および「gooショップ」(現在は「gooショッピング」)上で公開型アンケートとして実施された。有効回答数は1万3,822名。報告書では、「amazon.com」や「旅の窓口」など「おすすめ情報」を掲載しているサイトの人気が高いことを踏まえ、消費者による評価情報が他者の購買行動に影響を与えるという仮説に基づき、4点の「発見」を挙げている。
まず「発見1」として、消費者は、ショップによる主観的な「おすすめ情報」よりも、客観的ではあるが情報の信頼性が不明確な利用者による「おすすめ情報」重視すると報告。また「発見2」として、利用者の「おすすめ情報」がサイト上に表示されると、他の消費者の利用意識を高めるという。
つぎに「発見3」では、経験情報が重要視される「経験財」について、従来一番重要視されると思われていた「価格」よりも、消費者の声や体験版データが重視されることを確認した。ネットユーザーの購買行動の決定要因は、「安さ」ではなく「口コミ情報」などオフラインのそれと同じであると分析している。
最後に、「発見4」としてインターネットの「匿名性」について言及し、例えハンドルネームなどの匿名であっても、商品・サービスの「おすすめ情報」に対する信憑性は低下しないとしている。同一の内容を一方のグループに実名で、もう一方に匿名で提供した比較実験では、実名による情報の信憑性評価が若干高かったものの、評価平均値に関しては大きな変化が見られなかったという。小川教授は、「オンラインの世界では、顔の見えない消費者の声が、オフラインの世界の仲間による口コミ情報と同じレベルの信憑性、評価を受けている」とコメントしている。
(2001/6/6)
[Reported by okada-d@impress.co.jp]