|
■URL
http://www.bitstream.com/categories/news/press/2001_bitstream/060601_thunderhawk.html
http://www.bitstream.com/wireless/index.html
米Bitstreamは6日、画面の大きさが320×240しかなくてもフルサイズのWebページを違和感なく表示できる新しいブラウザーテクノロジー「ThunderHawk」を発表した。
これまでPDAなど画面の小さいデバイスでWebを利用する場合、画面のほんの一部しか表示されずスクロールを繰り返さなければならない不便さが絶えずつきまとっていた。またWebを作成するコンテンツプロバイダーの側でもWAP向けやcHTMLなどにコンテンツを書き換え、PC向けのコンテンツと携帯機器向けのコンテンツを別々に製作する必要があった。 今回Bitstreamが発表したThunderHawkではこうした不便さをなくし、画面サイズの小さな液晶でもPCで見るのとほぼ同様にWebを表示することができる。Bitstreamのホームページでは、このThunderHawkを利用した場合のPocketPCにおけるサンプル画面をデモしているが、縦長の画面を横長に利用するため画面に表示される情報の量が非常に多く、PDAなどによるWeb閲覧が極めて便利になりそうだ。Bitstreamはフォント技術において有名な企業だが、小さい画面に大量の情報を表示するために新たなフォントセット「Wireless Font Set」を開発した。これらの新しいテクノロジーのためにBitstreamは現在12の特許を出願しているという。
ThunderHawkのテクノロジーは、シンクライアントとサーバーに基づく分散コンピューティング環境となっており、クライアントの大きさはわずか100KBに過ぎず、その上デバイスのアーキテクチャからは独立しているためにどのような携帯機器にも容易に移植することができるという。またこの分散環境を生かすことによってThunderHawkでは携帯デバイスに送信されるコンテンツを最適化し、ダウンロードのスピードを向上させている。
Bitstreamでは、携帯電話業者やサービスプロバイダーがThunderHawkのテクノロジーを利用することで顧客に対して高速なWebブラウズ環境を提供でき、他社と差別化できると指摘するほか、PDAや携帯電話を製造している企業もThunderHawkをデバイスの中に組み込むことによってより優れたWeb環境を顧客に提供できる、とそのメリットを説明している。
このThunderHawkの技術の意義についてBitstreamの社長Anna Chagnon氏は「今日、携帯デバイス上のほとんどのブラウザーはリッチコンテンツを単なるテキストの羅列に置き換えたり、あるいは覗き穴からWebページを覗いて切手サイズの窓をスクロールし続けなければならないと言った体験しか提供できていない。ThunderHawkは完全なWebブラウジングを手のひらの上で行なえるようにするためのテクノロジーだ」とコメントした。
(2001/6/7)
[Reported by taiga@scientist.com]