【調査結果】

一方、商用サービス時には高収益の可能性も

米Napsterで交換される楽曲数がこの5月に激減~米調査

■URL
http://www.webnoize.com/

 米Webnoizeは5日、米Napsterで交換される楽曲数が激減しているとの調査報告を発表した。ピークは今年2月で楽曲のダウンロード件数は27億9,000万件に達したが、5月には87%減の3億6,000万件となった。しかし一方でこのような利用の落ち込みにもかかわらず、Napsterは人気を維持しており、商用サービス開始時には高収益を確保する可能性が高いと予測できる調査結果も得られている。

 ダウンロード件数が激減したのは、Napsterが米連邦地裁の仮処分命令に応じて著作権を持つ楽曲へのアクセスを遮断したためだ。遮断には成功したものの、Napsterに同時接続するユーザー数も激減した。同時接続するユーザー数は2月には157万人だったが、5月には46%減の84万4,000人となった。

 Webnoizeの上級アナリストであるMatt Bailey氏は「ユーザーは依然としてNapsterアプリケーションを利用しているが、過去3カ月間で利用の仕方が変わった。楽曲を共有する手段としてではなく、ハードディスクに保存した楽曲を管理したり再生したりするためにソフトを使っている」と分析している。

 Napsterは今夏にも有料の商用サービスを開始する計画だが、Webnoizeは有料でNapsterを利用するかどうかのアンケート調査を行なっている。それによると米国の大学生の過半数は月額10ドル以上の料金を払うと回答しており、大学生市場だけでもNapsterのサービス収入が年間4億ドルを超える可能性を示している。

 一方、Napsterには全く料金を払いたくないとの回答は23%、20ドル以上払ってもいいとの回答は4%だった。WebnoizeのアナリストであるRic Dube氏は「Napsterはさまざまな料金プランを用意する計画を立てており、好都合な調査結果だ」とコメントしている。

 Napsterは2月、今夏にも商用サービスを開始し、交換ファイル数に制限を設けた基本会員で月額2.95ドルから4.95ドル、制限のない特別会員で月額5.95ドルから9.95ドルの利用料金を徴収する計画を発表。また、商用サービス開始時には、BMG Entertainment、EMI Recorded MusicおよびWarner Music Groupの大手レコード会社3社が楽曲を提供する予定だ。

(2001/6/7)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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