【業界動向】

エフエム東京とNTT西日本など、ブロードバンドコンテンツ配信の新会社を設立

■URL
http://www.tfm.co.jp/
http://www.ntt-west.co.jp/news/0106/010618.html (リリース)

左からエフエム東京の後藤氏、NTT西日本の上野氏
 株式会社エフエム東京、株式会社ジャパンエフエムネットワーク(以下JFN)、西日本電信電話株式会社(以下NTT西日本)、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)の4社は、ブロードバンドネットワーク時代に向けたエンターテインメント&映像コンテンツの配信を行なう新会社「ティーエフエム・インタラクティブ株式会社」(以下TFMi)を設立すると発表した。今夏からフレッツADSLユーザー向けにテスト配信を開始し、秋には本格的なサービスを展開する方向だ。

 TFMiでは、エンターテインメントコンテンツ、映像コンテンツの製作・収集を行なうとともに、これらコンテンツを、ADSLや光ファイバーなどのブロードバンドネットワーク向けに配信する事業を行なっていく。エフエム東京代表取締役社長の後藤亘氏は「“ジェネレーションY”(10代から20代半ばまでの層)が新しさや親しみを感じる、滞留型のコンテンツを提供したい」と述べ、若年層に向けたコンテンツに力を入れることを表明した。また全国の37FM局によるJFNのネットワークを生かした地域発信型コンテンツや、今回提携を発表した米FMiTV Networksによるハリウッド発のエンターテインメント性の高い動画、また同じく提携の東京メトロポリタンテレビジョン(MXTV)の提供する生活密着型のものなど、多彩なコンテンツをそろえる方向だ。

メッセージを寄せた米FMiTV社のノージーンCEO
 TFMiは資本金7億円で、7月9日に設立を予定している。資本構成はエフエム東京が48.6%、JFNCが14.3%、NTT西日本が33.6%、NTT東日本が3.5%となる。役割はエフエム東京がコンテンツの収集・企画・編集、JFNが地域情報発信コンテンツの作成・サポート、NTT西日本、NTT東日本がコンテンツ配信システム構築・運用と、ブロードバンドインフラ拡大をサポートする形となる。なお放送業への出資などを規制するNTT法との関連について、NTT西日本代表取締役副社長の上野至大氏は「TFMiでの事業はあくまで通信サービスで、通常の放送業にあたるものではない。また、我々がコンテンツを作る気もない。コンテンツを流すところに我々のハード・ソフトを使うと理解してほしい」と述べ、NTT法へ抵触する恐れはないことを強調。その反面、「ただ、今後は放送と通信の融合化は必然的に進むだろう」(上野氏)という見方も表明した。なお、今回はエフエム東京との提携となったが「アプローチがあった場合は、他の放送局やコンテンツ企業と協力する可能性もある」として、ブロードバンドコンテンツを求める姿勢にあることも明らかにした。

(2001/6/18)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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