【業界動向】

米TRUSTe、携帯電話やPDAに対応するプライバシー保護強化計画

■URL
http://www.truste.org/about/about_symbols.html

 プライバシー認定シールを発行する非営利組織の米TRUSTeは19日、プライバシー保護を強化する計画「Privacy Symbols and Labels」を発表した。消費者の個人情報利用に関する認識を高め、現在のプライバシー保護をインターネットから携帯電話やPDAなどの個人情報を収集する機器に拡大するものだ。

 この計画では「TRUSTe Privacy Symbols and Labels Initiative」というバナーのもと、政府機関や人権擁護団体、関連業界などが一体となって、新しいプライバシー方針のシンボルやラベルを策定する。これにより、消費者が個人情報の利用に関するより多くの関連情報を得られるようにする。

 TRUSTeは新しいシンボルが2つの点から必要だとしている。まず、認定シールはWebサイトがサードパーティーにモニターされていたり、プライバシー規定に準拠していることを表すには有効だが、消費者の要求が厳しくなり、プライバシー方針の内容を注意深く確認するようになっているということ。また、プライバシー条項が長すぎて携帯電話やPDAなどの小型機器の画面で読みにくくなっていることの2点だ。そこで、プライバシー方針を表すアイコンを開発し、特定のプライバシー慣行を選択しやすくしたり、さまざまな機器で確認しやすくする。

 さらにTRUSTeは、「Privacy Label」も開発する計画だ。米食品医薬品局が全ての食品に表示を義務づけている「Nutritional Facts」(栄養分情報)のように、プライバシー方針の項目ごとに要約して表示することで消費者にわかりやすくする。これらの項目には、情報共有、位置情報の追跡、規定準拠のチェックなどが含まれる予定だ。

 この計画について、これまでに有力な無線業界団体や技術関連団体が支持を表明しているという。これらの団体には、IT業界団体の Information Technology Association of America (ITAA)、Personal Communications Industry Association (PCIA)、無線広告団体Wireless Advertising Association (WAA)などが含まれている。

(2001/6/20)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


INTERNET Watchホームページ

INTERNET Watchグループinternet-watch-info@impress.co.jp