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【サービス】

NTT Comとポニーキャニオン
映像コンテンツの有料ストリーミング配信実験

■URL
http://www.onedayvision.com/

回線速度に応じてHigh(1Mbps)、Mid(500kbps)、Low(256kbps)のボタンをクリックする。はじめてその作品を視聴する際には決済画面へ進み、完了後ストリーミングが始まる。期間内に再度視聴する場合は、クリックするだけでWindows Media Playerが起動する
NTT Comの澤田純経営企画部担当部長(右)とポニーキャニオンの桐畑敏春常務取締役(左)

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とポニーキャニオンは25日、ブロードバンド向けの映像コンテンツを有料でストリーミング配信するためのプラットフォーム「OneDayVision」の実験を7月上旬より開始すると発表した。

 OneDayVisionでは、配信するファイル自体を暗号化することで不正コピーを防止するのが特徴。「ストリーミング方式は(端末にファイルを蓄積しないということで)安全ではないかという認識があるが、OneDayVisionでは、これにダウンロード用のコンテンツで使われるような暗号カギを組み合わせた」(NTT Comの澤田純経営企画部担当部長)としており、万一ファイル自体をコピーされても、ライセンスを購入したパソコン以外では視聴できないようにしている。同社によると、ストリーミングと暗号カギを組み合わせて不正コピー防止を実現したのは日本ではじめてだという。著作権保護技術としてはWindows Media Technologyを利用するが、今後他の技術が提供されればその時点で対応していく考えだ。

 配信する映像は、256kbps、500kbps、1Mbpsの3種類を用意し、ユーザーが回線の速度や状況に応じて選べるようにする。料金は視聴できる期間に応じて1日間で100円、1週間で400円程度に設定。期間内であれば同一コンテンツを何度でも見られるため、例えば回線が混雑して256kbpsの映像しか視聴できなかった場合でも、あらためて回線の状態がよい時間帯に500kbpsや1Mbpsの高品質な映像を楽しむことができる。

 配信するコンテンツについては、7月上旬のサービス開始に発表する予定だが、まずはポニーキャニオンのビジュアルアイドルや癒し系の作品を用意。さらに将来は映画やテレビドラマなどについても検討したいとしている。

 また、OneDayVisionでは配信システムだけでなく、映像コンテンツのデジタル化や権利処理の代行も行なうため、他のコンテンツ会社にも広く参加を呼びかけていく。「映像業界の中にいるポニーキャニオンが、映像配信ビジネスのルールづくりに取り組んでいきたい」(ポニーキャニオンの桐畑敏春常務取締役)としており、すでにいくつかの会社からの賛同も得ているという。

 実験は12月までの予定となっており、著作権保護技術やサーバー技術の検証のほか、料金面などビジネス面の検討を行ない、2002年1月にも本格サービスとして開始する予定だ。

(2001/6/25)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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