【実験】

NTT、シャープ、DNPが光ネットワーク向けサービスを共同研究

■URL
http://www.ntt.co.jp/news/news01/0107/010704.html

左からNTTの鈴木滋彦取締役、シャープの河田亨常務取締役、DNPの高橋平専務取締役
 日本電信電話株式会社(以下NTT)とシャープ株式会社大日本印刷株式会社(以下DNP)の3社は、「光ソフトサービス」の共同研究を開始すると発表した。

 これはNTTが2000年末から提唱している、光ネットワーク市場を開拓する取り組み「光のマーケットクリエーション活動」の一環として開始するもの。光の可能性を活かす新たな情報流通サービスを「光ソフトサービス」と名づけ、その具体例を探ることが目的となる。

 具体的には、参加各社の持つ技術やコンテンツを持ち寄り、ショールームでのイベント開催などを通じて、光のマーケット拡大に向けたサービスやビジネスモデルの構築を図っていく。追って一般の光ユーザーや「メトロイーサ」「アーバンイーサ」など法人ユーザーにも、実験範囲を拡大する予定だ。実験ではNTT(NTT研究所での参加)は光ネットワークと情報流通プラットフォーム技術を、シャープは高精細表示ディスプレイやブロードバンド端末を使ったサービスを、DNPは高精細・高画質コンテンツを、それぞれ検討していく。

 今回の共同研究は、新技術の実験というより、各社がすでに持っている得意分野の技術を使いながら、光の特性を活かすサービス・コンテンツとはどういうものかを、光でのサービスを行なう企業や市場にアピールする狙いがある。NTT取締役第三部門長の鈴木滋彦氏は「これまでNTTは回線を引いてさあどうぞ、と、やりっぱなしだったが、今回は他と組んで、Bフレッツなどの光ネットワークに対して何ができるのかを具体的に見せていく。Bフレッツで10Mbps、100Mbpsを出すなかで、混んできたときにどれくらい特性が落ちるか、また10MbpsでもOKなのかといったことを実験で確かめていく。光のパイを広げる意味では、ライバル顧客を開拓することになっても構わない」と、共同研究を通じて光市場の拡大に積極的にアプローチする姿勢を見せた。

 この共同研究の第1回目のイベントとして、7月6日に「光ネットワークを介したインタラクティブな“天文学教室”」を開催する。鹿島宇宙通信センター・臼田宇宙空間観測所・野辺山宇宙電波観測所を光ネットワークで結んで直径200kmの巨大仮想望遠鏡を出現させ、NTT武蔵野研究開発センタでの解析や高品質画像伝送のデモンストレーションを行なう予定だ。

光のマーケットクリエーションのモデル図 共同研究における各社の役割

(2001/7/4)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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