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■URL
http://www.impress.co.jp/info/release/pages/20010625_1.htm
主な接続方法について(クリックしてご覧ください)
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「インターネット白書2001」に掲載の調査結果から興味深いデータを取り上げる短期連載、第2回の今日は、家庭のインターネット回線状況をまとめてみよう。
インフラに関するデータを見ると、家庭ではダイヤルアップ接続がいまだ主流といえる状況にある。「個人の主な接続方法」では、モデムによるダイヤルアップ接続が44.3%、ISDNによるダイヤルアップ接続が23.0%、「フレッツISDN」によるダイヤルアップ接続が11.4%となる。合計するとダイヤルアップ接続が全体の78.7%と、いまだ優勢だ。2000年の同調査で、ダイヤルアップ接続の合計が73.4%だった点から見ると、むしろダイヤルアップが増加している面も見られる。これは2000年7月に正式開始したフレッツISDNの加入によるところが大きい。白書の調査が2001年2月なので、フレッツISDNは開始からわずか8ヶ月で、接続方法全体の1割を超える成長となったわけだ。
このフレッツISDNを常時接続として見ると、フレッツISDNが11.4%、専用線が3.1%、CATVが8.0%、xDSLが0.8%と、全体で23.3%が常時接続の環境を持つことになる。2001年3月には78万件の加入となったCATVは、白書の調査でも大きく伸びており、2000年の3.2%から2倍以上の成長を遂げている。
またこれら常時接続環境の普及に合わせて、インターネットの利用時間、および利用する時間帯にも変化の兆しが見られた。1回あたりの接続時間で、常時接続を選んでいる人は、2000年の0.6%から今回は2.0%と増加している。また前回までは、いわゆる“テレホタイム”を含む午後10時から午前0時・午前0時~午前2時の時間帯にインターネットを利用するユーザーが多い傾向にあった。今回はこの時間帯がいずれも数%減少し、反対に午後8時~10時が男性35.2%(前回は30.7%、以下同)・女性33.3%(29.0%)、午前10時~正午が男性13.1%(10.1%)・女性16.1%(11.6%)と増加する傾向にある。常時接続による時間帯を選ばないインターネット利用が普通になりつつあるといえるだろう。
今回、xDSLは全体で0.8%と、まだごくわずかだ。だが「今後1年以内の接続方法」では、xDSLの導入予定は10.7%と高い数値が出ている。「フレッツADSL」の本格開始が2000年末からだった点や、安価なADSLサービス「Yahoo!BB」へ予約が集まっている現状、そしてこの設問で「無回答・わからない」とした層が50.2%に上る点からすると、1年後のADSL利用者の割合は、導入予定の数値をさらに上回ることも予想される。 なお「常時接続を望む場合の適正月額料金」では、1,000円以下が18.6%、2,000円以下が25.2%、3,000円以下が24.8%と、3,000円以下で68.6%となっている。月額3,000円を切ることが、ブロードバンド普及のカギとなるか?
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[Reported by aoki-m@impress.co.jp]