【音楽配信】

日本レコード協会ら、国内におけるファイル交換ソフトの実態について報告

■URL
http://riaj.japan-music.or.jp/release/20010709.html
http://www.accsjp.or.jp/

 社団法人日本レコード協会(RIAJ)と社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は9日、「Napster」や「Gnutella」などのファイル交換ソフトを利用している国内ユーザーの実態調査について発表した。両団体は、ユーザー数およそ100万人と予測している。

 今回の調査は、Webサイト上で行なわれたアンケートにより、10,425件の有効回答を得た。アンケート期間は、2001年5月1日から18日まで。その結果、「Napster」の利用者は457名(4.4%)、「Gnutella」系ソフトが160名(1.5%)で、ファイル交換ソフトユーザー全体では560名(5.4%)だった。さらに、「Napster」を利用しているユーザーは、これまでに平均で1名50曲をダウンロード、40曲をアップロードしたという。

 RIAJの木村三郎専務理事は、「日本のインフラは脆弱であるので、それほど被害はないだろうと思って調査した」として「今回は、全体の5.4%と低い数値であったが、今後20%、30%になるのは明白で、事前策を講じる必要がある」とコメント。また、ACCSの久保田裕専務理事は、「ファイルをアップロードすることは、世界に向かって発信することであり、決して個人使用ではない」という。両団体とも、他人の著作物をアップロードすることは「送信可能化権」に抵触しており、悪質な場合は刑事、民事訴訟も辞さないと宣言した。

 両団体では、総務省発表の日本のインターネット人口1,856万人に、今回の調査で得られたファイル交換ソフトユーザーの割合5.4%をかけることで、国内のファイル交換ソフトユーザー数を100.2万人(うち「Napster」ユーザーが81.7万人)と計算した。また、これまでに「Napster」国内ユーザーが交換した楽曲数をおよそ4,085万曲、レーベルによる正規ダウンロードサービスの1曲あたり350円として、142億9,750万円の「被害額」(木村RIAJ理事)をこうむったとしている。なお、平均ダウンロード楽曲数50曲の内訳は、邦楽・洋楽・メジャー・インディーズの別がないので、あくまでも参考値だ。

木村三郎
RIAJ 専務理事
久保田裕
ACCS専務理事

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(2001/7/9)

[Reported by okada-d@impress.co.jp]


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