【調査結果】

ブロードバンド普及が米国に及ぼす経済効果は5,000億ドル規模~米調査

■URL
http://www.criterioneconomics.com/documents/Crandall_Jackson_500_Billion_Opportunity_July_2001.pdf

 米Brookings研究所の経済学者Robert W. Crandall氏と技術コンサルタントのCharles L. Jackson氏は16日、ブロードバンドの普及が米国の消費者と企業にもたらす経済効果は5,000億ドルに達するとの調査報告を発表した。

 Crandall氏は「ブロードバンドが現在の一般電話サービスと同様に普及すれば、米国の消費者はやがて年間3,000億ドル以上の恩恵を受けることができ、企業は年間1,000億ドル以上の利益を得られるようになる」と分析。さらに「ヘルスケアにおけるブロードバンドの利用など、全ての潜在的利用を予測することは難しく、これは控えめな見積もりだ」と続けた。

 同調査では、ブロードバンドの普及率が低い場合を50%、高い場合を現在の電話の世帯普及率と同じ94%と仮定して、消費者と企業にもたらす経済効果を評価した。普及率50%の場合は、サービス利用料やネットワーク機器などの直接的効果が年間2,490億ドル、ショッピングや娯楽などの福次的効果が年間2,720億ドル。94%の場合は、直接的効果が年間3,890億ドル、福次的効果が年間5,200億ドルに達すると見積もっている。

 現在、ブロードバンドの世帯普及率は8%以下で、有用なアプリケーションはまだ開発されていない。今後、消費者に利点をもたらす分野としては、オンラインショッピング、通勤費用の削減、娯楽サービス、通常の電話サービス、遠隔医療の5分野が挙げられている。

(2001/7/18)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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