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財団法人デジタルコンテンツ協会は18日、デジタルコンテンツ関連市場の動向を中心に調査分析した「デジタルコンテンツ白書2001」を発刊した。
白書によると、2000年のデジタルコンテンツ関連市場は9兆9,735億円。内訳は、コンテンツ市場(音楽・ゲーム・映像系コンテンツなど)1兆6,505億円、プロダクツ市場(デジタル放送機器やPCなど)5兆5,626億円、サービス市場(ネットワークサービスやインターネット広告など)2兆7,604億円。なお、2001年はコンテンツ市場1兆8,439億円、プロダクツ市場6兆4,421億円、サービス市場3兆7,396億円で計12兆256億円と予測している。
本誌では、サービス市場に注目してみた。2000年のサービス市場は前年比126.7%増。特徴としては、インターネット対応携帯電話を含むインターネットユーザーの増加により、通信回線やインターネット接続といったネットワークサービスが飛躍的に成長している点と、インターネット広告などのネットワーク付加価値サービスが著しい伸びを示していることが挙げられている。また、インターネット接続市場の動向では、ダイヤルアップ接続では、キャリア系ISPが通信料金とのセットメニューを打ち出すことで初心者層を開拓していると指摘。なお、CATVインターネット契約件数は2000年末に約63万件、2001年末には約120万件、ADSL契約件数は2000年末に約1万件、2001年末には約73万件と推計している。
さらに白書では、最近さまざまな分野でクローズアップされている“ブロードバンド”の動向に着目し、「ブロードバンド時代のリッチコンテンツ」のサブタイトルをつけ特集を組んでいる。ブロードバンドコンテンツは映像配信が本命といわれているが、白書では、リアルタイム性や蓄積性、ユニバーサル配信、限定配信というインターネットの持つ特性を活かしたコンテンツ開発が必要としている。さらに、P2P技術に注目。P2Pを活かしたビジネスモデルの成立が不可欠だと指摘し、ネットワークに適したビジネスモデルが発見されたときこそコンテンツビジネスが大きく離陸するとしている。
(2001/7/18)
[Reported by moriyama@impress.co.jp]