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■URL
http://www.inktomi.com/new/press/2001/products.html
米Inktomiは17日、インターネット・イントラネットなどにおけるコンテンツ配信、マルチメディアアプリケーション、検索機能などの基本的なインフラ機能を提供するための一連のソフトウェアアプリケーションを発表した。この新製品の発表にはInktomiが買収した起業や提携した企業による技術も含まれている。
まずInktomiは、17日付で米eScene Networksの買収を発表した。買収を通して取得したストリーミングメディア関連の技術により「Inktomi Media Publisher」を発表した。このソフトは企業の中でストリーミングコンテンツなどのリッチメディアを編集、配信、アーカイブするための一連の機能を提供する。例えば企業内で行なわれたプレゼンテーションの内容を録画、編集した後にそのコンテンツを適切な見出しをつけてアーカイブできる。利用者の興味に応じて配信内容をカスタマイズして配信することも可能だ。またInktomiの検索ソフトウェアによって企業内に散在するマルチメディアコンテンツを見つけ出すこともできる。
さらにコラボレーションASPの米eRoom Technologyとの提携により、eRoomが提供している企業向けのコラボレーションソリューションにおいてInktomiの検索機能を利用することができるようになった。これによってeRoomの中でリアルタイムでチャットをしたり掲示板で議論した結果などをInktomiの検索機能を使って必要な情報を得ることができるようになる。
これらマルチメディアコンテンツの配信ついては、新製品「Inktomi Traffic Core」を発表した。この製品は企業内のポリシーに基づいてインテリジェントにコンテンツをルーティングするシステムであり、効率よくネットワークの中心部分から末端部分までコンテンツを引き渡すことが可能だ。コンテンツのコピーは配信先が多岐に渡っても一つしか作られないため、帯域幅の節約ができるほか、受信者の数が増えたときにも対応できるようになっている。さらに利用者がこうしたコンテンツを素早く手に入れられるようにするため、「Inktomi Traffic Edge」なるソフトも発表された。これはユーザーが必要とするコンテンツをできるだけユーザーのそばにあらかじめ配信しておくことで必要な帯域幅を節約するというものだ。この製品はInktomi Traffic Coreとの協働して動作する。
さらに膨大なコンテンツを配信すると多大なトラフィックが生じるが、このトラフィックを管理するために「Inktomi Traffic Controler」も発表された。これは配信されるコンテンツや必要な帯域幅をグラフィカルに表示するもので、同時に視聴率などのデータも表示し、コンテンツの利用状況を把握することができる。
最後にInktomiは検索システムそのものの機能を向上させるため、「Search Database Module」を発表した。これはMicrosoft、Oracle、Sybase、IBMなどの企業で多く利用されているRDBの既存データと、Inktomiが得意とする全く構造化されていないデータをまとめて扱い、一つのクエリーを送ることによって必要とする結果を一度に得られるようにするためのモジュールだ。
これら発表された新製品の内、Inktomi Search Database Moduleは即座に利用できるが、これ以外の製品は今年第3四半期末頃までに発売される予定だ。
(2001/7/18)
[Reported by taiga@scientist.com]