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【イベントレポート】

「EXPO COMM WIRELESS JAPAN with INTERNET」開催

無線LANカードとVoIP端末の合体「NetVisionPhone」

■URL
http://www.symboljapan.co.jp/ (オリンパスシンボル)

Compact Flash TypeI型の無線LANカード「LA-4137」

 2.4GHzを使った無線LANシステムは、Wi-Fi認定製品の登場などで一気にユーザーが増加しそうな分野だ。今年のWIRELESS JAPANでも多くの企業が無線LANシステム出展しているが、その中でも目を引いたのがオリンパスシンボルのブースだ。

 同社では、IEEE802.11/802.11bに準拠した米Symbol Technologiesの無線LANシステム「Spectrum24」シリーズを扱っている。これに対応した新製品で9月にも国内で発売が予定されている小型の無線LANカード「LA-4137」とIP電話機「NetVisionPhone」が展示されている。

 LA-4137は、Compact Flash TypeI型の無線LANカード。すでにSpectrum24にラインナップされているPCMCIA TypeII型の無線LANカード「LA-4121」と同等の機能を搭載しており、最大11Mbpsの無線通信が可能だ。PDAでの利用にはうってつけの製品だが、コンシューマー向けに販売されるかどうかは微妙なところだ。Spectrum24シリーズはWi-Fiの認定は受けているものの、認定製品だからといって必ずしもすべてのメーカーの機器同士で接続が保証されるわけではなく、他社の古い製品と接続できない可能性もあるという。同社ではこの点を踏まえ、十分なユーザーサポートを行なうため、提供範囲が限定できるソリューションやサービスと組み合わせて流通させる方針だ。例えば、街中のホットスポットでアクセスサービスを展開するISPが加入者に貸し出したり、ネットワークソリューションベンダーが企業向けネットワークの構築と一括して納入するなどの方法が考えられるという。参考までに、LA-4137の米国で価格は249ドルだ。

 NetVisionPhoneは、一見するとちょっと大振りな携帯電話にしか見えないが、中身は無線LANカードとITU H.323準拠のVoIP端末を合体させた製品だ。無線LANのアクセスポイントが設置されている環境であれば、パソコン用の無線LANカードと同等にネットワーク上で扱える。専用のケーブルを引くことなく企業の構内電話網を構築できるほか、他のメーカーから販売されているVoIP対応ルーターを併用すれば、外線をかけることも可能になる。米国での価格は699ドル。まだまだPBXによるソリューションのほうが現実的と言えそうだが、すべてLAN上で完結するということで、今後は企業の構内ネットワークとしてLANしか必要ないということもあり得るわけだ。

(2001/7/18)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp