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【実験】

日立製作所、マンション入居者向けポータルサービスの実証実験

■URL
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/2001/0723a/index.html

 日立製作所は23日、インターネットマンションの入居者を対象としたポータルサービスの実証実験を7月1日より開始したと発表した。東京都文京区にあるマンションの入居者を対象に、地域情報や天気予報、レシピなどの生活情報を提供する。

 今回実験が行なわれる「生活情報サービス」では、タッチパネル式のインターネットアプライアンス「FLORA-ie」シリーズと無線LANシステムを採用した。約30世帯に端末を配布するとともに、無線LANのアクセスポイントも設置し、居間やキッチンなどで主婦が気軽に使用できるようにしている。

 一方、実験の中心となるサービス部分については、マンションからのお知らせ、地域のレストランやショッピング情報、交通機関や金融機関のガイド、占いなどを用意した。いずれもウェブ上で提供されるサービスのためパソコンからでも閲覧はできるが、実験用の端末向けにページのデザインやサイズが決められているのが特徴だ。例えば、タッチパネルを指で操作できるようにクリッカブルボタンを大きめにデザインしているほか、わずらわしいスクロール操作を避けるため、各ページは端末のディスプレイに合わせて800ピクセル×600ピクセルに決められている。また、ページを切り替える際にストレスを与えないよう、なるべくページ容量も軽くしているという。

 日立では9月まで実験を続けながら、サービスの内容や使い勝手などを検討。その結果を踏まえて、マンションデベロッパーやISPに向け、本格的に生活情報サービスの事業を展開していく考えだ。今後はネットスーパーや地域の商店などとも連携し、決済プラットフォームなども含めたサービスも考えられるとしている。

東京都内のホテルで23日から25日まで開催されている日立製作所のプライベートショー「日立ITコンベンション2001」の会場で「生活情報サービス」が展示さている。今回の実験で使われている端末はWindowsベースのモデル(左)で、無線LANカードを後付けしたものだ。来年3月より本格サービスの提供が決まっているという神奈川県のマンションでは、無線LAN機能を内蔵したLinuxベースの「FLORA-ie55mi」(右)が投入される予定だ
「日立ITコンベンション2001」の会場ではこのほか、家電ネットワーク規格「エコーネット」のデモンストレーションも見られる(左)。家庭内ではホーム端末(右)から、外出先からは携帯電話から家の電灯やドアのカギ、エアコン、ビデオデッキなどをコントロールできるというもの。現在、1,000世帯規模で実証実験が進められているという。日立製作所ではエコーネットで規定されている通信方式のうち、電灯線通信がメインになると見ており、多くのネット家電を接続した際の安定性の検証などが課題だ。また、ネット上から家庭内の家電に接続できるということでセキュリティの確保が重要になるほか、家電製品側の対応がどの程度進むかといった課題が残されている

(2001/7/23)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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