【新製品】

シスコと鳥取三洋電機、オフィス向けIP電話端末を共同開発

■URL
http://www.cisco.com/jp/ (シスコシステムズ)
http://www.torisan.co.jp/ (鳥取三洋電機)

「IPP-3000」のデモ機。液晶を付けてさらに小型化したという
 シスコシステムズ株式会社(以下シスコ)と鳥取三洋電機株式会社(以下鳥取三洋)は、共同でWebブラウザー搭載型IP電話端末「IPP-3000」を開発したと発表した。企業向けに9月末から出荷を開始する。

 シスコでは以前から「AVVID」(Architecture for Voice, Video and Integrated Data)という、IPベースで音声・映像・データを統合したマルチサービスを実現するアーキテクチャを提供しており、これに対応したIP電話端末「Cisco IP Phone 7960」を販売していた。今回、鳥取三洋と共同開発した「IPP-3000」も「AVVID」に対応していおり、社内転送機能や電話会議機能、「In Line Power」機能によるLANケーブルからの電源供給(ACアダプター不要)、PCとのカスケード接続機能といった機能を持っている。これらは「Cisco IP Phone 7960」ですでに搭載しているものだが、「IPP-3000」では独自機能として、新たに3.8インチの液晶ディスプレイが搭載され、これを利用したブラウザー機能や日本語表示機能に対応。このブラウザーはCompactHTMLに対応しているため、インターネットコンテンツの利用や、ネットワークサーバーからのグループウェアなどアプリケーション利用を可能にしている点が大きな特徴だ。

 「IPP-3000」のデモではメール読み上げやグループウェア、Webメールといった機能を披露していた。CompactHTML対応のため、iモードに対応したグループウェアなどは画面の縦横比調整などで短時間で対応できるという。「LANが導入されたオフィスには通常PCも使用しているためこうした機能は不要では?」という質問も上がったが、シスコシステムズCTOの大和敏彦氏は「一人一人が自分のPCを持ち、しかも常時立上げ、接続しているという環境は思ったより少ないもの。これだと手軽にイントラネットの情報やグループウェアの利用が可能になる」と、有効性を述べた。

 「IPP-3000」は1台6~8万円を予定しており、出荷は9月末ごろから。販売はシステムインテグレータを通じての展開となり、年内に1万5,000台の販売を目標としている。

(2001/7/23)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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