INTERNET Watch Title
Click

【時事】

米人気プロレス団体のドメイン
「WWF.com」に商用使用差し止めの決定

■URL
http://www.wwf.org/ (World Wildlife Fund)
http://www.wwf.com/ (World Wrestling Federation)
http://www.wwfecorpbiz.com/media/2001august10.html

 世界自然保護基金(World Wildlife Fund:WWF)が、米プロレス団体のWorld Wrestling Federation(WWF)を相手取り、「WWF」という略称の商用利用の差し止めを求めていた訴訟で、この訴えを認める決定が英高等法院で10日に下された。World Wrestling Federationではプロレス関連の人気ウェブサイト「WWF.com」を運営しているが、この名称やドメイン名が利用できなくなることになる。

 「WWF」という同じ略称を持つ2つの団体の間では1994年、後発のWorld Wrestling Federationが同略称の商用利用を自制することで合意がなされていた。ところがその後World Wrestling Federationがこの合意を破り、同略称を使ったウェブサイトを開設するなどしたため、World Wildlife Fundが抗議していたという。World Wrestling Federation Entertainment社では今回の決定について、ユーザーが両団体やそのロゴを混同するとは考えられないとして控訴する方針だとコメントしている。

 World Wrestling Federationはかつて、「worldwrestlingfederation.com」というドメインをめぐるサイバースクワッティング紛争で、世界知的所有権機関(WIPO)の提供する調停手段を利用して勝利したことがある。同ドメインはその際にWorld Wrestling Federationに譲り渡すよう命令が下され、現在は「wwf.com」にリダイレクトされている。

 もし今後「wwf.com」というドメイン名が使用できなくなったとしても、「worldwrestlingfederation.com」というドメイン名で同サイトを運営していくことはできるだろう。しかし、これではあまりにも長すぎるため、ユーザーにとってはわずらわしい。また、サイトの名称そのものを変更するにも多大なコストが必要になる。

◎関連記事
プロレス団体ドメインの“スクワッティング”に「待った」

(2001/8/13)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


INTERNET Watchホームページ

ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp