【通信】

NTT西日本、大規模災害時用インターネット接続サービスの構想を明らかに

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http://www.ntt-west.co.jp/

 西日本電信電話株式会社(NTT西日本)は、大規模災害が発生した場合に被災地において無料でインターネット接続を提供するサービス「インターネット・アクセス・ステーション(仮称)」の構想を明らかにした。被災者が避難・復旧情報をWebで収集したり、家族や親戚などと連絡を取れるように、共有のメールアドレスから送信のみができるメール機能などを提供する。8月30日以降、西日本地域で実施される防災演習でデモ運用される。

 この構想では、災害により電話回線などの通信サービスが途絶する場合を想定して、人手によって持ち運びできる衛星通信機器を利用する。この「ポータブル衛星」は、西日本に45装置(各県1台、地震強化地域に複数台)配備されており、1装置あたりISDN64回線を最大8回線運用できる。インターネット網への接続は、地球局として熱田、金沢、大阪北、広島西、福岡天神を設定、各局ごとにフレッツISDNおよびOCNを1回線づつ契約する。

 サービスメニューは、NTT西日本が専用端末を用意する「ご用意PC」(各ステーション5台程度)と、利用者が自分のPCを接続できる「お持込PC」の2種類だ。NTT西日本によると、不特定多数の利用を想定すると個人ユースのLモードやプチウェブは不向きであり、接続端末にPCを採用したという。

 「ご用意PC」では、セキュリティ対策として、不用なプログラムのダウンロードを規制したり、PC本体に接続情報を持たせないほか、OS部分でシステムへのアプローチを防ぐ。また、不特定多数が利用することを考慮して、ブックマーク機能を持たない専用Webブラウザーの利用や、利用履歴が残るサービスを提供しないようにする。なお、「お持込PC」の場合は、利用者が契約しているISPまでのアナログ回線を提供する。

(2001/8/24)

[Reported by okada-d@impress.co.jp]


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