【新会社】

楽天とusen、ブロードバンド向けコンテンツ配信の新会社設立

■URL
http://www.rakuten.co.jp/
http://www.usen.co.jp/

 


楽天・三木谷社長(左)とusen宇野社長

楽天株式会社と株式会社有線ブロードバンドネットワークス(usen)は、ブロードバンド向けにコンテンツ配信を行なう新会社「株式会社ABC(All Broadband Contents:仮称)」を共同出資により9月末までに設立すると発表した。サービスの開始は12月上旬を予定している。

 ABCでは、音楽・映画・ゲーム・ショッピングなどのブロードバンド向けコンテンツを配信する。コンテンツは自ら開設するポータルサイト上で配信するほか、ISPなど各ブロードバンドサービス事業者にも提供する。コンテンツは、無料の「お試し系」のほか、オンデマンド課金(50円~)、パック課金(300円~無制限コース)で提供される予定だ。なお、主な配信先ネットワーク業者としては、現在、アッカ・ネットワークス、イー・アクセス、NTT PCコミュニケーションズ、ブロードバンド・エクスチェンジが決定しているほか、他のメジャーなISP数社とも交渉中だという。

 従来、ブロードバンド事業者では、契約ユーザー向けにクローズドにコンテンツを配信する形が多く見られたが、ABCではオープンにコンテンツを提供するという。ユーザーは、ABCの開設するポータルでも各事業者のサイトでもコンテンツを利用できるということだ。また、コンテンツホルダー側は、ABCにコンテンツを提供することで複数のネットワークに対して配信できるというメリットがある。

 新会社を設立する両社の役割としては、usenが音楽や映画、ゲームなどのエンターテインメント関連のコンテンツを提供する。同社では、すでにブロードバンドコンテンツサービス「BROAD-GATE 01」の運用実績があり、150社以上のコンテンツホルダーと提携しているとのこと。一方の楽天は、ショッピングの「楽天市場」、ポータルの「infoseek」コミュニティの「HOOPS」などをコンテンツとして持っている。ショッピングに関して、特にブロードバンド向けを用意するということはないが、楽天では「常時接続によりページへの滞留時間が長くなるので買い物客も増える」と見ている。

 今回の新会社設立について、楽天・三木谷浩史社長は、両社が従来から提供しているコンテンツにジャンル的な重なりがないことから「最強のペアではないか」と語っている。

(2001/9/19)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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