【eラーニング】

アルク、TOEIC対策コースでeラーニングに本格参入

■URL
http://www.alc.co.jp/

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 株式会社アルクは、ブロードバンド対応のeラーニング講座「eマラソン TOEICテスト730点コース」を11月から開始すると発表した。

 アルクは英語を中心とした語学教材出版や通信教育事業などを広く展開しており、語学学習・教育サイトの「SpaceALC」(子会社のスペースアルクが運営)は、1日110万PVのアクセスを誇る。近年、企業の人事などで重視されつつある英語力測定テスト「TOEIC」用の教材も1991年から提供しており、現在はTOEIC関連教材で40%のシェアを持つ。
 今回開始する「eマラソン TOEICテスト730点コース」は、eラーニング市場への本格的な参入第一弾の商品となる。WBT(Web Based Training)のインタラクティブ性を生かしながら、個々のユーザーが英語力をもっとも効率よく伸ばせ、また飽きずに継続学習ができることを主題としてアルク内で教材開発を行なった。その結果、「モジュール・カスタマイズ方式」などの独自システムを盛り込んだオンライン学習コースが完成したという。

学習用ページのイメージ
 「モジュール・カスタマイズ方式」とは、英文・問題・解説など、学習の基本単位となる要素を組み合わせたパッケージ、すなわち「モジュール」を、ユーザーの英語レベルや苦手分野、学習進度などに合わせて、リアルタイムに生成しながら提供する方式だ。1つのモジュールは約10分で学習できる量だ。この方式で、たとえばリーディングが苦手な場合、リーディングの基礎学習のモジュールを集中的に生成し、力が付いたところで全体的な学習へ移行して学力のバランスを取るといった学習が、ユーザー側で意識することなく可能になるとしている。
 また辞書や文法などを学習ページから調べられる「グロッサリー」「文法レファレンス」といった機能や、わからないときにオンラインで質問できる「質問箱」、専門カウンセラーによるカウンセリングメールなどを用意し、途中で飽きたり挫折することがないように配慮しているという。また解答スピードの速さが要求されるTOEICテストの特性に合わせて、解答に時間制限を設けるタイムリミット方式を取り入れ、実際のテストへの対応力を高める面もある。

 「eマラソン TOEICテスト730点コース」は現在TOEICスコア600点前後の人を対象にしており、標準受講期間は4ヶ月、標準学習モジュール数は192で、価格は3万8,000円(税別)となる。開講は11月26日で、11月1日よりサイト上で申し込みを開始する予定だ。モジュールをその都度生成して学習を行なうため、最低でも常時接続の環境が必要で、音声での発音を明瞭に再生するためにブロードバンド回線での利用を推奨している。なお現在はWindowsのみに対応している。
 今後は他の点数を目標とするコースも順次開講し、2003年4月には730点・600点・470点・860点(開講時期順)の4コースが揃う予定だ。当初はWebサイトなどアルクグループによる販売を行ない、600点コースの開講(2002年3月予定)以降はISPやブロードバンドサービス業者を通じた販売も展開する方向という。アルクでは「eマラソンTOEICテストコース」全体で、2005年度には約10億円の販売を見込んでいる。

(2001/9/28)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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