【事業計画】

米Microsoft、「MSN.com」へのブラウザー締め出しで謝罪のコメント

■URL
http://www.microsoft.com/presspass/features/2001/oct01/10-29msnstatement.asp
http://www.opera.com/pressreleases/20011026.html

 米Microsoftは29日、MSN.comが「Internet Explorer」(IE)以外のブラウザーで閲覧できなくなった件で、MSNのマーケティングディレクターを務めるBob Visse氏が謝罪の声明を発表した。

 Visse氏は「先週、我々はMSN.comの新版を提供開始した。このサイトを構築する際、市場で最も普及しているブラウザーで試験を行なった。同サイトにアクセス不能となったユーザーには、IEを最新版にアップグレードするよう推奨した。しかし、ユーザーから同サイトへのアクセスに問題があるとの苦情を受け、一部のブラウザーが誤って『unknown』と分類されることがわかった。この分類は、非常に古いブラウザーを認識するために残しておいたものだ」と問題を認めた。

 さらに同氏は「我々はこの問題を解決し、誰もがMSN.comにアクセスできるようにした。サイトから誰かを遮断するという決定は、明らかに間違いだった。我々は、どのようなブラウザーを使っているかを問わず、誰もがMSNのサービスを利用できることを保証したい」と述べている。

 さらに続けて、「我々は、このような事態でご迷惑をおかけしたことを謝罪するとともに、W3Cが策定したWeb技術の標準仕様をサポートすることをあらためて強調したい。全てのインターネット標準仕様に準拠することは困難だが、最新の勧告をサポートできるよう最善を尽くし、顧客に有用なサービスを提供したい」と謝罪の言葉を述べた。

 なおMicrosoftでは、実際には先週末より“ブラウザー締め出し”を解除している。この措置に関して、軽量Webブラウザー「Opera」を提供しているノルウェーのOpera Softwareは歓迎する声明を26日に発表している。同社は遮断から開放へというMicrosoftの方向転換を歓迎するとともに、Microsoft側が当初「W3Cの定めるXHTML規格に対応していないWebブラウザーの場合にアクセス拒否される」と説明したことについて、MSNサイトでのXHTMLの不備を指摘し、「Microsoftは他の悪口を言う前に、自らがW3Cへ敬意を払っているか調べたほうがいい」と皮肉を述べている。現在、Opera(英語版)では、英語・日本語サイトともアクセスできるが、日本語サイトの場合、表示が一部崩れる。

 30日正午現在、Netscape Communicator4.7X・Netscape 6からMSNの英語サイトへは直接アクセスできるが、日本語サイトにアクセスすると、IEで利用するよう勧めるページがいったん表示される。「現在のブラウザーでMSN Japanへ」というリンクも用意されているが、直接アクセスできるよう、早急に改善を望みたいところだ。


Operaによる表示
 


先週までのNetscapeでの表示

 

現在のNetscapeでの表示

 

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(2001/10/30)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net / aoki-m@impress.co.jp]


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