【プロバイダー】

知多メディアス、CATV初の個人向けIPv6試験サービスを開始

■URL
http://www.medias.jp/trial.html

 愛知県のCATVサービス会社知多メディアスネットワーク株式会社(以下知多メディアス)は、同社のケーブルインターネット利用者を対象に「IPv6試験サービス」を11月1日より提供開始する。試験期間は6ヶ月で、その間は無料で利用可能。CATV網を利用したIPv6接続サービスとしては日本初となる。

 今回の「IPv6試験サービス」は、IPv6のパケットをIPv4でカプセル化し、IPv4のネットワークにIPv6のパケットを通す「IPv4トンネル」方式では無く、直接インターネットにIPv6のパケットを伝送する「IPv6ネイティブサービス」を採用する。試験モニターの募集人数は50人程度で、試験期間は2001年11月1日より2002年4月末日まで、現在のところ2002年4月末日以降は有料化を目指しているが、状況次第では試験期間を延長するとしている。提供地域は、愛知県東海市を中心に4市町で6,500世帯が対象となっている。

 ユーザーは、OSを「Windows XP」や「FreeBSD」などのIPv6対応OSを利用し、現在使用しているケーブルモデムの設定を変更するだけで、IPv6接続サービスを利用することが可能だ。今回の接続サービスでは、同一の回線でIPv4のパケットとIPv6のパケットを伝送する「デュアルスタック方式」で接続するので、IPv4接続サービスとIPv6接続サービスを併行して利用できる。ユーザー側がIPv6での試験接続を行ないたい場合は、IPv4での通信を一時的にできなくすることも可能だという。IPv6アドレスは、「/64アドレス」と「/48アドレス」が用意されており、/64アドレスの場合は、ステートレス自動設定によりアドレスが自動生成される。/48アドレスの場合は、/48アドレスが割り当てられ、ユーザー側でIPv6ルーターを設置してサブネットを作成することが可能だ。

 通常IPv6接続サービスを利用してWeb閲覧などを行なう場合、閲覧先のWebサーバーもIPv6に対応してるOSを搭載したサーバーでなければならないが、今回の知多メディアスが提供するIPv6接続サービスでは、閲覧先WebサーバーがIPv6に対応していない場合は、知多メディアス側でIPv4に変換するので、通常のWeb閲覧などでは問題はないという。また、今回は試験サービスとして「IPv6メールサービス」や「IPv6WEBサービス」などが用意されている。これらを利用することにより、IPv6専用のメールアカウントを利用したり、IPv6インターネット上でホームページを公開することができる。ただしこの場合、IPv6対応メーラーやIPv6対応ブラウザーが必要となる。

 知多メディアスでは「今回のIPv6試験サービスは、IPv6利用した際のトラフィックなどを計測実験をすることが、主な目的だ。50人程度で、IPv6対応ルーターやサーバーなどの負荷を計測し、今後のIPv6本格運用の際のノウハウとして蓄積していきたい」と語っている。

◎申し込み先:

知多メディアスネットワーク株式会社
IPv6試験サービス係 須田
TEL 0562-33-7746
E-MAIL ipv6spt@medias.jp

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(2001/10/31)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]


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