INTERNET Watch Title
Click

【サービス】

NTTコムと富士通、“MO向け”のコンテンツ配信プラットフォーム
「メディアID」で不正コピーを防止

■URL
http://www.ntt.com/NEWS_RELEASE/2001NEWS/0011/1101.html (発表資料)
http://moclip.com/ (12月1日開設)

メディアID対応のディスクやドライブには「MOid」のロゴが付く(上)。12月1日から2002年3月末まで開設される「moclip.com」(下)

 富士通とNTTコミュニケーションズ(NTTコム)は1日、光磁気(MO)ディスクの「メディアID」機能に対応したコンテンツ配信プラットフォームを12月1日より提供すると発表した。インターネットでダウンロード配布/販売したコンテンツの著作権を保護しながら、ユーザーがMOにコピーできるようにする。

 メディアIDは、3.5インチのMOに1枚ごとに割り振られる固有の番号。2000年9月、富士通を含むドライブ供給メーカー3社とメディア製造メーカー5社が対応に取り組むことで合意しており、すでに富士通では対応ドライブのOEM供給を開始している。今年の年末商戦ごろにはメディアID対応のMOドライブが市場に登場する見込みである。

 今回2社が共同で開始するサービスでは、NTTコムのコンテンツ配信プラットフォーム「Arcstar MUSIC & VIDEO」を利用。同プラットフォーム上でコンテンツを配信するレコード会社などが、“MO向け”の配信も行なえるようになっている。2社ではキャンペーンサイト「moclip.com」も開設し、無料でスピッツのミュージックビデオなどを配信しながら、メディアID機能の認知を図る。

 このサービスで配信されるコンテンツをMOで利用するには、Windows Media Player 7とメディアID対応のMOおよびMOドライブが必要だ。いったんパソコンにダウンロードしたファイルは、Windows Media Player 7上の「ポータブルデバイス」メニューを使ってMOにコピーする。“再生権”が付随された状態でコピーされるため、MOを他のパソコンで再生することも可能だ。ただし、そのMOから別のパソコンへのコピーはできない(データ自体のコピーは可能だが、そのMOがマウントされていなければ再生できない)。なお、ダウンロードした元のファイルからコピー可能なMOの枚数については、コンテンツフォルダー側でコンテンツごとに指定できる。

 従来、Arcstar MUSIC & VIDEOで配信していたコンテンツは、再生できるのがダウンロードしたパソコンに限定されていた。MOのメディアID対応により、データのバックアップやコンテンツの貸し借りが可能になるとしている。また、配信チャネルについても、パソコン以外にメディアID対応のキオスク端末も考えられるという。

 メディアに固有のIDを割り振ることで著作権を保護するための仕組みは、すでにスマートメディアなどで採用されている。富士通光ディスク事業部販売推進部の諸戸清郎部長は、これらの半導体メディアに比べ、MOはメディア価格が10分の1、さらにメガバイトあたりの価格では50分の1以下になるというメリットを指摘している。また、最大で2.3GBという大容量を生かし、例えば映画をまるごと保存できるといった利用も可能だとしている。

◎関連記事
著作権保護機能対応で、3.5インチMOもIDを搭載(PC Watch)

(2001/11/1)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


INTERNET Watchホームページ

ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp