【セキュリティー】

シマンテックのウィルスチェックサービスを使用

ISPのシナプス、全会員向けに無料ウィルスチェックサービスを提供

■URL
http://www.symantec.co.jp/region/jp/news/year01/011105.html
http://synapse.ne.jp/

 株式会社グッドコミュニケーションズは、鹿児島県を中心にサービスを提供しているISP「シナプス インターネット サービス(以下シナプス)」にて、無料ウィルスチェックの試験サービスを12月1日より開始すると発表した。本格提供は2002年1月1日からの予定。このウィルスチェックサービスは、株式会社シマンテックの協力により実現するものだ。

 シナプスは、鹿児島県を中心に約3万5千件にサービスを提供しているISP。今回無料ウィルスチェックサービスを提供開始した経緯としては、昨今の「Code Red」や「Sircam」などの悪質なウィルスが出現し、その感染経緯の90%がメールによるものであったことや、これに関してユーザーからの問い合わせが殺到し、対応に追われたことがあったという。これらの費用対効果を考えた結果、ユーザー全員にウィルスチェックを行なうことを選択した。

 具体的なウィルスチェック方法としては、メールのSMTP(送信)サーバーとPOP(受信)サーバーとは別にウィルスチェックサーバーを設置する。他のプロバイダーからシナプス宛てに来たメールは、ウィルスチェックサーバーでウィルスチェックされ、感染していいない場合はそのままユーザーのメールボックスに受信される。感染している場合には、ウィルスサーバーで駆除されてからPOPサーバーへ送られることになる。シナプスからメールを送信する場合はこの逆だ。SMTPやPOPと別のサーバーにした理由としては、パフォーマンス的な理由が大部分だという。

 シマンテックによると「今回シナプスは、シマンテックに対して、ユーザー会員数分のロイヤリティーを支払っている。これは、他のISPと差別化を図る為に開始されたものだ。だが、会員数が増加すれば、それに比例してロイヤリティーも増加していく。各ISPは、費用対効果も考えて無料ウィルスチェックサービスの導入を検討しているようだ」と語った。

 従来、大手ISPではオプションサービスとして、有償でウィルスチェックサービスを提供する例が多かった。しかし今回の例は、会員全員に無償で提供しても大手ほど多くの費用を投入する必要がない、中規模ISPならではの戦略と言えそうだ。

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(2001/11/5)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]


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