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http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200111/01-1113a/
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200111/01-1113b/
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200111/01-1113c/
http://media.aoltimewarner.com/media/press_view.cfm?release_num=55252288
ソニーの安藤国威社長兼COOは12日、現在ラスベガスで開かれているCOMDEXのキーノートスピーチにおいて、ソニーがPCと非PCデバイスが相互に接続されるような新しいハードウェアプラットフォームを構築するとの戦略を発表した。ソニーはこの戦略を「Ubiquitous Value Network」(大意:至る所で価値を持つネットワーク)と名付けている。
この大きな戦略の一部を担うのが同時に発表されたソニーと米AOL Time Warnerとの大規模な提携関係である。これは主に三つの内容からなっている。
1つ目は、ソニーとAOLがブロードバンドホームネットワークゲートウェイ技術を共同開発するというもの。家庭にある複数のPCや非PCデバイスを同時にブロードバンド接続できるだけでなく、ブロードバンドから配信されるエンタテイメントコンテンツを複数のデバイスの間で共有し、著作権管理機能も持つものを開発する。2つ目はネットワーク家電向けに特別に設計されたブラウザーの共同開発だ。このブラウザーはソニー製品に採用されるだけでなく、ソニー以外の家電メーカーにもライセンスされることも視野に入れられている。AOLは、Netscapeを買収しブラウザー開発を続けているが、これが具体的にどのようなものになるのかといった詳細は発表されていない。3つ目は米国でソニーのネットワーク家電に対してAOLがプロバイダーサービスを提供するというものだ。
また、安藤氏は同時にソニーとNokiaが携帯電話のためのミドルウェアプラットフォームを開発することも発表した。これにより携帯電話や他の家電機器が容易にコンテンツを共有できるようになる。
このような「Ubiquitous Value Network」は完全にオープンな思想でなければ実現することは不可能で、複数のセクターを巻き込んでハードウェア、コンテンツ、アプリケーションなどを開発していく必要があることをソニーは認識していることを表明した。したがって今回のソニーとAOL、ソニーとNokiaの提携関係以外にも長期的には数多くの発表がなされていくと予想される。
ソニーはこの新しい戦略を説明するためにいくつかのプロトタイプをCOMDEXにおいて展示した。それにはネットワーク対応テレビ、腕時計型の端末、至近距離に入って来たときにお互いが認識するようなユーザーインターフェイス技術「FEEL」などである。
安藤氏は「2005年頃、ブロードバンドネットワーク社会が洗練された形を整える頃に、我々はユーザーが相互に接続したりソニーとも接続し、完全に新しいライフスタイルを形造るようなハードウェアプラットフォームを確立する」との意気込みを表わした。
(2001/11/13)
[Reported by taiga@scientist.com]