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匿名でWebを利用するためのサービスを提供していた米SafeWebが無料サービスを停止していることが明らかになった。現在同社のホームページには報告が掲載されている。
報告によると、SafeWebが利用していたISPが経営難に陥り、連邦破産法11条による経営再建を始めたために使用できなくなったという。その後、ニューヨークにあるバックアップ用のサーバーを通して無料のサービスを提供していたものの、サーバーの容量不足からレスポンスが非常に悪く、その結果としてサービス停止にまで至ったとしている。また、SafeWebは同時にこのサービスを有料サービスとして将来再開するかもしれないとの可能性について触れている。
匿名サービスプロバイダーとしてはAnonymizer.comがこれまでに無料サービスを有料ベースに変更しており、ボランティアベースで運営されているいくつかの匿名サービスを除けば、ほとんどの匿名サービスが停止、あるいは有料になることになる。
これまで匿名サービスは、米国内の自由主義信奉者たちが、インターネットの検閲を行なっている国々で「自由を宣伝するための重要な道具」としてさまざまな議論を経ながら支持してきたが、同時多発テロ事件以降、犯罪者が匿名サービスを悪用する恐れがあるとして一部で非難を受けてきた経緯がある。
一方で、SafeWebへの出資企業とCIAとの関連が深いことから、今回の一時サービス停止にCIAの意向が反映しているのではないかと勘ぐる声も聞かれている。
(2001/11/20)
[Reported by taiga@scientist.com]