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【EC】

ソニーファイナンス、カード番号を入力しなくてもよい
クレジット決済サービス

■URL
http://www.sonyfinance.co.jp/

ソニーファイナンスの松延赳士代表取締役社長
パソリはWindows 98/Me/2000に対応。カード会員に数千円で有償配布する

 ソニーファイナンスインターナショナルは28日、インターネットショッピングにおいて安全な決済機能を提供するクレジットカードサービス「eLIO」を2002年4月より開始すると発表した。独自のカード識別情報をネット上でやりとりすることで、カード番号が第三者に漏れたり、ショップに悪用されるリスクが低減される。

 eLIOでは、ソニーの開発した非接触型のICカード「FeLiCa」とカード読みとり機「パソリ」を使用する。通常のクレジット決済では決済ページにおいてカード番号や有効期限を入力する必要があるが、eLIOではパソコンにUSB接続したパソリにICカードを置くだけで与信が完了する。ICカードに記録された情報がトリプルDESで暗号化され、さらにSSLでソニーファイナンスのサーバーに送られる仕組みだ。

 ソニーファイナンスでは、まずは自ら発行会社となり「ソニーカード(仮称)」を提供する。年会費1,250円程度を予定。コンビニエンスストアなどで使えるプリペイド式の電子マネー「Edy」、リアル店舗での利用にも対応できるようVISAのクレジット機能も付加される。

 eLIOの加盟店としては、サービス開始時点で2,000~3,000店、2005年に約2万店を目指す。まずは、「ソニースタイル」やぷららネットワークスのショッピングモール「ぷららパラダイス」などが加盟する見込みだ。ぷららネットワークスによると、同社が予定しているIP電話サービスでeLIOによる課金・決済が導入できないか検討しているという。また、同社ではすでにクレジット会社との提携で「ぷららカード」というハウスカードを提供しているが、eLIOを採用することでネット企業のハウスカードとしての差別化が図れるのではないかと見ている。

 なお、ソニーファイナンスではeLIOの特徴として、安全性とともに簡単・手軽さを挙げている。カード番号などをいちいち手で入力しなくても済むためだが、デモンストレーションを見た限りでは、それほど簡単には感じられなかった。これは、eLIOの機能があくまでもクレジット決済部分に限定されているためであり、入力に手間がかかる氏名や配達先住所、連絡先電話番号などのユーザー情報まではカバーしてくれないためである。

 ソニーファイナンスによると、ICカードにはユーザーの属性情報なども記録できる容量があるため、例えば今後、特定のショッピングモールとの提携カードを発行するような場合には、会員情報も含めてeLIOを通じて送信する仕組みも可能だという。ただし、入力を要求される情報の項目が各サイトによって異なるため、汎用的なプラットフォームを提供するのは難しいとしている。

(2001/11/28)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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