|
■URL
http://www.inktomi.com/new/press/2001/websearch.html
米Inktomiは10日、同社が運営しているサーチエンジンを大幅に改良したと発表した。この改良では検索結果として表示されるページがどのドメインかにかかわらず、検索に対して最適な結果であるように配慮されているほか、検索語を入力する際の言語解析機能も改良された。
現在、地域性の高いポータルサイトではその国のドメイン・言語のサイトしか検索結果として返さないことが多くなっており、多くの企業が地域ポータルサイトに検索結果を含めてもらうためだけに複数のドメインを取得したり、複数の言語でコンテンツを運営せざるを得ない現状がある。
しかし、Inktomiはドメインや言語に依存して検索結果を返すのではなく、むしろWeb全体の接続構造を検証した結果、同じ言語を使用する国であっても文化を共有していない場合など、異なる文化圏においても最適な検索結果を返せるようにした。こうした最適な検索結果を返すために地域によってページに「重み付け」をする技術にも改良が加えられた。
さらにInktomiのサーチエンジンが完全にUNICODEに対応した結果、一つのサーチエンジンインデックスを使いながら日本語や中国語などの言語にも対応できるようになった。また、さまざまな言語で検索語が入力されるときに、文法に配慮してどこで言葉が切れるのかを識別できるようになったという。
Inktomiは現在単独でサーチエンジン事業を営んではおらず、OEMによってのみサーチエンジン機能を複数の企業に提供している。そうした企業にはAOL、Microsoft(MSN)、Yahoo!などのポータルサイトや企業内ポータルサイトをそれぞれ運用している大企業などが含まれている。
今回のInktomiの改良についてInktomiのサーチエンジンをライセンスしているMSNサーチの部長Bill Bliss氏は「MSNは現在34地域、18言語で営業しており、Inktomiが国をまたいで検索機能を提供できるようになったことでWebが本来提供しているローカルなコンテンツへのアクセスが増えるだろう」とコメントした。
(2001/12/13)
[Reported by taiga@scientist.com]