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■URL
http://catalogs.google.com/
米Googleは、12月16日頃から「Google Catalogs」のベータ版を公開している。これは米国内にある通信販売業者の配布している紙のカタログをスキャナーで取り込んだ上に、Googleのサーチエンジンを使って内容を検索できるようにしたものだ。
現在すでにかなりの数の通販カタログが取り込まれており、その中にはL.L.Bean、Land's End、Amazon.com、Dellなどさまざまな分野の通販業者が含まれている。
業者を選んでカタログを開くと、大きめのサムネイルが30ページほど画面一杯に表示され、目的の商品を探すことができる。カタログの1番上には業者が提供している電話番号が表示されているため、インターネットでカタログを閲覧しながらそのまま通信販売を利用できるようになっている。
トップページでは取り扱っている商品別にディレクトリーが構築されており、そこから自分の目的の業者を探せる。しかし最も効果的なのは、複数のカタログを横断的に検索できる機能を利用したときだ。例えば「DVD」という検索語で検索してみると、「DVD」というキーワードが含まれているカタログのページが業者に関係なく一覧表示される。その中にはDVDプレーヤーもあれば映画のDVDソフト、DVDドライブなどさまざまな商品が含まれており、これを横断的に見ていくことによって通販カタログの「価格比較」を行なうことができる。
この検索機能は「Advanced Search」ではさらに強化されており、検索語がディレクトリーのどのジャンルにヒットするかを限定することができる。検索語でのヒット数が多すぎる場合にはこうした方法を利用するのがよいだろう。
Googleが提供している情報によれば、この「Google Catalogs」を同社の新たな収入源にしたいようだ。同社では将来的にカタログ業者に対してさまざまな情報、例えば「どのようなキーワードが最も多く検索されたか」「一人の人が平均何ページぐらい閲覧したか」「クリックスルーレートがいくらか、またオンラインカタログによる売り上げはいくらか」などの特別な情報を有料で提供することを検討しているようだ。さらにこのGoogle Catalogsの中で自分のカタログが目立つ位置に表示されるようにするための広告キャンペーンや、インターネットから名前を入力してもらってカタログを直接郵送できるようにするサービス、Google上の通販カタログから直接Webサイトの商品のページへリンクを張ることなど、さまざまなサービスが検討されている。
Googleでは米国内の通販業者に対してカタログをGoogle宛に郵送するよう呼びかけて内容の充実を図っており、その費用は無料となっている。
(2001/12/18)
[Reported by taiga@scientist.com]