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■URL
http://www.gartnerg2.com/press/pr2001-12-19.asp
米調査会社Gartnerが運営する調査サービスGartnerG2は、2005年までに米国内におけるインターネット広告市場が188億ドル規模に増加し、2001年段階での79億ドル規模に比べて約2.4倍になるとの新しい予測を発表した。
インターネット広告市場の成長率は2005年までは毎年15%程度にとどまり、1998年段階の100%などという上昇率に比べれば大幅に減少したものの、堅実に成長し続けると予測している。しかし成長率は他のテレビ、ラジオや印刷メディアなどに比べて同じか、それより劣っており、2005年になっても他のメディアを含めた全メディアにおける広告市場でインターネット広告が占める割合は全体の3%に過ぎない。
また、現在2,800のサイトが米国内でインターネット広告を販売していると推定されるが、上位20サイトが全売り上げの80%を受け取ると考えられている現実もある。これについてGartnerG2の調査部長Denise Garcia氏は「この業界に未来を見いだすには多角化しかない。事業を広げようとしない者はインターネット広告の売り上げが減少し、ユーザーベースが悪化するのを見るだけだろう」と厳しく指摘した。
インターネット広告事業の多角化についてGartnerG2では5つの方法を挙げている。それは「企業向けサービス」、「会費制の導入」、「ライセンスビジネスへの参入」、「eコマースの導入」、「米国以外の他の国々への進出」である。
特に企業向けサービスの定義についてGartnerG2では、大企業向けにカスタマイズされたソフトウェアサービス、オーディオやビデオのストリーミングサービス、ホスティングサービス、サイトの維持管理、その他のツールやサービスの提供であるとしている。その理由について、企業にこのようなサービスを提供することによって、企業ユーザーという新しいユーザーを開拓し、一般ユーザーよりも高い値段で広告を売ることができるからだとしている。
(2001/12/20)
[Reported by taiga@scientist.com]