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■URL
http://www.idc.com/en_US/home.jhtml
米調査会社IDCは、2002年の世界的なIT市場に関する10の予測を発表した。同社ではもともと2001年のうちにIT市場が盛り返すことを予測していたが、9月11日に発生した同時多発テロ事件の影響でその時期は2002年半ば頃にまでずれ込むと予測を変更せざるを得なくなった。IDCでは2002年のIT支出が米国で4~6%、西ヨーロッパで6~7%、アジア太平洋地域で10~12%増加すると予測している。
同社の2002年IT市場に関する10の予測は以下のとおり。
●中国がWTOに加盟したことによって、毎年この国で25%以上のIT支出増加が見込まれる。2010年までには中国が世界で3番目に大きいIT市場になるだろう。
●企業の中に携帯電話やモバイルツールを使ってインターネットにアクセスする社員が増えるようになり、彼らのための大規模な企業向けサポート市場が生じるが、その対応ができないために多くの企業が苦渋を味わうようになるだろう。
●“ビン・ラディン効果”によって企業がITセキュリティーの計画を見直さざるを得なくなる。
●MicrosoftがPassportを推進し、競合各社もそれに反応しているため、実際に機能しなかったとしても、デジタル認証サービスが実用化されるだろう。
●ストリーミングメディア市場が活性化する。特にテロ事件以降新たなニーズが市場に発生したり、新しいサービスが発表されたことが大きい。
●Webサービスに関する誇大広告が2002年にピークを迎える。しかしその間Webサービスの製品やサービスは十分には市場に供給されないだろう。
●Linuxが市場に十分に受け入れられるようになる。現在では企業ユースに新たな選択肢としてLinuxを使用することが受け入れられるようになった。
●薄型で発生する熱の少ないブレード型サーバー市場は2002年には大きな成功はないものの、エントリーサーバーやアプライアンスサーバー市場に大きな影響を与えるだろう。
●2002年に7,500万本のWindowsXPが出荷されるものの、Windows 95のときのようにハードウェアの売り上げが伸びたり、新しいユーザーを獲得するには至らないだろう。
(2002/1/7)
[Reported by taiga@scientist.com]