【調査結果】

IPA、12月度のウィルス届出数を発表~過去最悪の3,430件に

■URL
http://www.ipa.go.jp/security/topics/alert131218.html
http://www.sophos.co.jp/pressoffice/pressrel/20020102topten.html

 情報処理振興事業協会(IPA)は、2001年12月1日~27日までのコンピューターウィルス届出状況を発表した。届出件数は3,430件で、過去最多件数であった2001年8月の2,809件を上回り、過去最多届出件数となった。

 IPAは、2001年12月18日に行なった発表で、時節柄拡大の恐れがあるウィルス被害について緊急警報を発していたが、「Badtrans 亜種」の猛威などにより過去最悪の件数に達したという。また、今回発表された数値は、2001年12月1日~27日までのものとなっているが、12月28日以降についての詳しい被害状況は、改めて後日発表される予定だ。

 今回過去最悪の届出件数となった要因として、クリスマスや年賀メールなどを迎える時節柄、添付ファイル付きメールの送受信件数が増加し、それら多数の添付メールの中にウィルスに感染したメールが紛れ込んでいても気が付きにくいため、ついうっかり添付ファイルを開いてしまうといったの不注意などが主な原因だという。また、「Badtrans」などの“プレビューしただけで感染してしまうウィルス”の流行が、爆発的な蔓延の要因となっている。

 またソフォス株式会社は、2001年12月におけるウィルスの報告数をまとめた「トップ10ウイルス」を発表した。これによると、「Badtrans 亜種」が報告数1位となっており、全体の92%となっている。これは、2位の「Goner」が1%という数値からも年末年始に流行したウィルスの大半が「Badtrans 亜種」であったことが分かる。

 「Badtrans 亜種」は、IEのセキュリティーホールを利用したウィルスで、パッチをあてていないIEやOutlookExpressを利用している場合、メールをプレビューしただけで感染する。対策としては、Microsoftの対策パッチをあてることや、アンチウィルスソフトを最新定義にして利用するなどとなっている。

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(2002/1/7)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]


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