【業界動向】

野村総研とNTTデータ、アグリゲーション事業での合弁会社設立を断念

■URL
http://www.nri.co.jp/ (野村総研)
http://www.nttdata.co.jp/ (NTTデータ)

 株式会社野村総合研究所(以下野村総研)と株式会社NTTデータは、共同で展開していたアグリゲーションサービス事業の合弁会社設立を、昨年末に断念していたことが明らかになった。

 アグリゲーションサービスとは、銀行、株式投資、クレジットカードなどタイプの異なる金融サービスの利用状況を、1つのWebページから閲覧できるサービスとなる。こうした金融サービスは通常それぞれ別の金融機関が提供しているため、各サイトごとにIDやパスワードを使ってログインする必要があるが、これをワンストップで閲覧できるようにして、オンライン金融サービスの利便性を向上させるものだ。

 野村総研とNTTデータは2001年3月にアグリゲーションサービス事業での提携および合弁会社設立を発表していたが、金融業界の状況の厳しさなどから、アグリゲーション事業単体で会社を設立し収益を得るにはマーケットが成熟していないと判断。それぞれの持つビジネスモデルの違いもあったことから、合弁会社設立の断念に至ったという。ただ両社ともアグリゲーション事業そのものは展開していく予定で、その過程での情報交換や協力などは今後も続けるていく方向だ。

 なお野村総研では2001年10月に野村證券のオンライントレード「野村ホームトレード」の会員向けにアグリゲーションサービスを提供している。これは“なるべく早くサービスを始めたい”という野村證券側からのアプローチがあり野村総研独自で提供していたもので、今後もサービスを続けるほか、他企業への拡大も検討しているという。

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(2002/1/16)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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