【サービス】

全米400カ所のホットスポットを利用できる

米国で“802.11bプロバイダー”「Boingo」がサービス開始

■URL
http://www.boingo.com/pr/pr3.html

 米Boingo Wirelessは21日、無線LANの規格802.11bに特化したプロバイダーサービスを開始したと発表した。これは802.11b規格に対応した400ものホットスポットを会員なら誰でも利用できるようにするというもので、通常のプロバイダーのように月額料金を支払うだけで空港やホテルなどで11Mbpsの高速インターネット接続を利用できるようになる。同社ではこのネットワークを無線LANの互換性を保つための標準にちなんで「Wi-Fi Network」と呼んでいる。同社はEarthlinkの創業者・CEOでもあったSky Dayton氏が2001年2月に設立した企業だ。

 今回発表されたサービス開始段階では、約400のホットスポットが登録されている。その中にはダラスフォートワース空港、サンノゼ国際空港などの空港や、フォーシーズン、ヒルトン、シェラトンなどのホテル、そのほかにサンフランシスコなどの町中に広がるフリーコミュニティーの802.11bネットワークを利用することができる。Boingoでは利用できるホットスポットの数をさらに増やしていく予定で、次の段階ではさらに多くの空港やホテルを加えるほか、カフェでも利用できるようにする予定だ。


Boingo Software Version 1.0

 Boingoは、このサービス向けソフト「Boingo Software Version 1.0」を併せて発表した。これはフリーソフトウェアで、Boingoの会員でなくても利用できる。このソフトにはBoingoが登録しているホットスポットを検索できるデータベースが搭載されており、例えば旅行に行く前にホットスポットの場所によって行き先のホテルや空港を決めるといった利用方法がある。さらに近くにある802.11bの信号を受信して接続しやすいアクセスポイントを探し、ワンクリックでBoingoのネットワークに接続することができる。このソフトは接続すると自動的に自分自身をアップデートし、いつでも最新のホットスポットを利用できるようにする。

 Boingoには幾つかの料金プランがあり、月に10日接続できる月額24.95ドルのプランや一ヶ月無制限に利用できる月額74.95ドルのプランなどが用意されている。

 町中に点在しているホットスポットを利用するための仕組みとしては大手ローミングサービスの米Gric Communicationsや米iPassどがローミングソフトウェアを開発中だ。また、国内でもいくつかの企業がホットスポットのネットワークを使ったインターネット接続サービスを計画、実験中だ。しかし、Boingoのように大規模で通常のISPのように802.11bネットワークサービスを提供するのはまだ珍しい。

(2002/1/22)

[Reported by taiga@scientist.com]


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