【業界動向】

通信大手のGlobal Crossingが米連邦破産法11条の適用申請

■URL
http://www.globalcrossing.com/xml/news/2002/january/28.xml
http://www.asiaglobalcrossing.com/media/press_releases/pr_012802.htm

 大手通信会社のGlobal Crossingは28日、米国の会社更生法に当たる米連邦破産法11条の適用を米ニューヨーク南部地区破産裁判所に申請したと発表した。同社は財政再建に向けて、香港のHutchison WhampoaとシンガポールのSingapore Technologies Telemediaから、総額7億5,000万ドルの資金を受けることを明らかにしている。

 裁判所は8月末までに、両社からの資金提供による財政再建計画を承認する予定だ。これを受けて、債権者が同社再建後に、現金や新たな債務、新たな株式などを分配する。既存の普通株や推奨株主は新たな資本構造には参加しない。

 Global Crossingは、世界27カ国の200以上の都市でサービスを提供している大手通信会社。米国やヨーロッパ、アジアを結ぶ光ファイバー網を構築したが、その債務の返還や、企業の需要低迷による収入源などで経営が急速に悪化していた。同社は再建中も業務を従来通り続けるほか、世界での業務は破産法申請によって影響を受けず、顧客へのサービスも変わらないとしている。

 なお、アジア太平洋地域においては、1999年9月に、Global Crossing、ソフトバンク、米Microsoftの3社が共同で「Asia Global Crossing」を設立している。さらに日本においては、アジア・グローバル・クロッシング・ジャパン株式会社、グローバル・クロッシング・ジャパン株式会社の2社が活動しているが、双方ともGlobal Crossingとは別企業体として存在しており、サービス提供を含む国内での事業展開については「影響はない」としている。

◎関連記事
ソフトバンクやMicrosoftなど、アジアでの高速光ファイバー通信網構築で新会社設立

(2002/1/29)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net / okiyama@impress.co.jp]


INTERNET Watchホームページ

INTERNET Watchグループinternet-watch-info@impress.co.jp