|
■URL
http://sega.jp/release/nr020204_1.html
株式会社セガは、ゲームやPCソフトなどの大容量コンテンツをブロードバンド環境で効果的に配信する「大容量コンテンツ配信システム」を開発、イー・アクセスやNTT-BB、ケイ・オプティコムなどの通信事業者13社と実証実験を展開すると表明した。
これはゲームなどのコンテンツを各ISPなどのサーバーに設置、ユーザーになるべく近い場所から配信することで、ブロードバンド環境での安定かつ高速なコンテンツ配信を実施するものだ。配信するコンテンツはコンテンツ事業者(アスキー、アドビシステムズなど16社が参加)が提供し、セガは配信基本システムの提供およびコンテンツ配給を担当、ネットワークでのコンテンツ配信および課金は、ISPなどの通信事業者が行なう形をとる。
「大容量コンテンツ配信システム」では、配信サーバーでの認証後、コンテンツが暗号処理とブロック分割処理された上でユーザ-のPCに配信される。また接続終了ごとにユーザーのPCにダウンロードしたコンテンツを消去することも可能という。
こうした仕組みによって、ソフトを必要な時に必要な分だけ利用する“ソフトウェアのオンライン・レンタル”が実現できるため、コンテンツ事業者は不正使用やコピーを防ぎ、コンテンツの安全なネットワーク流通が可能となる。ISPなどの通信事業者にとっては、コンテンツ収集や配信システム開発などのコストをかけず、多様なコンテンツを配信できる。また従来のネットワークゲームでは、ISPはゲーム会社が運営するゲームサーバーまでの通過点となってしまい収益が得られない面があったが、このシステムではユーザーがソフトを利用するたびにサーバーに接続するため、アクセスに応じた課金が可能になるという。一方、ユーザーにとっては、必要な分量が配信された段階でコンテンツを利用できるため、ダウンロードの待ち時間が短縮できる。またISPの接続料金と合わせた決済ができ、クレジットカード決済などの手間が省けるというメリットが挙げられる。
すでに関西マルチメディアサービス(ZAQ)と日本テレコム(J-DSL)が昨年12月よりモニター募集および実証実験を開始しており、残る11社も順次実験を開始する方向だ。なお各ISPの実証実験では、セガはあくまでシステム提供となるため、名前を前面には出さない方針という。
(2002/2/4)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]