【規格】

W3C、XMLベースの電子署名向け言語「XML Signature」を勧告として公開

■URL
http://www.w3.org/2002/02/xmlsignature-pressrelease.html.ja

 Web技術の標準化団体「World Wide Web Consortium(W3C)」は14日、XMLベースの電子署名向け言語「XML-Signature Syntax and Processing」(XML Signature; XML署名)を W3C勧告として公開した。

 XMLファイルに署名できる技術は既にいくつか存在するが、XML Signatureはさらに2つの有効な機能を追加する。まず、他のXMLアプリケーションと同様、数多くのXMLアプリケーション開発ツールキットを用いて実装することが可能。また、複数のユーザがXMLの各部分に対してそれぞれ署名することができるようになっている。

 例えば、データ通信時など、一時的にXML形式でカプセル化されたXMLデータに、ある人が署名した場合、その後、他の人がプロトコルによるデータカプセル化を行なったり、カプセル化部分を変更したり、あるいはカプセル化を解除したりしても、その中身の XMLデータに記された署名自身は有効なまま保持される。

 また、XML Signatureは、 XML文書の一部分を保護する機能「XML Encryption」(XML暗号化) や、署名や暗号化に必要な鍵を得るためのプロトコルをXMLアプリケーションに提供する「XML Key Management」といった、 現在策定中のW3C仕様の基盤としても機能する。

 W3CのディレクターであるTim Berners-Lee氏は「XML Signature は、より安全なWeb サービスの構築を可能とする重要な基盤だ。 基本データの完全性と認証ツールを確保することで、いかなる方式においても信頼性のある取引処理を実現するアプリケーション開発を可能にする」と説明している。

(2002/2/15)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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